ひとつの幸せ~第4章~

(面白い……)この子供も、その刀も実に興味深い。国重のようにいつの間にかいたということも。我ながら少しらしくないことを思う。
「…ガキ、強くなりたいか?」
「…え?」
「強くなって、お前を舐めていたヤツらを…運命に抗いたいか?。」そうラディッツは子供に告げて、先ほどの兵士達から使えそうな道具自分たちでいうスカウターであろうものをひとつとり、子供に投げる。
子供は受け取りながらラディッツの方に大きな瞳を開けて見た。
「…っはい…!!」目を合わせて子供はうなずく。ラディッツはその行動に満足気に笑いついてこいといって空を飛んだ。
子供は必死に刀を持ち直して追いかけてくる。ここからカリーたちの所まで時間が結構かかるがいいだろう。
木の根っこや草に引っかかりこけながらも追いかけてくる。ラディッツはその様子を時々見ながらこれから面白そうだと思うのであった。


「ラディッツーー!!、お前遅いぜ!!!」カリーたちの所につくと今回のメンバーのターレスとみきも待っていた。2人は何をしてきたんだ、と少し呆れた様子でラディッツに聞いてくる。
「あぁ、少し面白いものを見つけてな」そう言ってラディッツは後ろを見る。すると今先ほどの子供がラディッツを見て笑顔で駆けつけてきた。
ラディッツ以外の三人はその子供を見てどういう事だと言いたげに同時にラディッツを見る。
「…まさか、ここのヤツらのどれいか?」カリーは子供の見た目と足や腕の古い傷を見て話した。
「そうだ、兵士達にやられていたとこをな」
「ラディッツにしては珍しいね」みきが驚いた様子で意外だと言ってくる。
「お前は俺をなんだと思っている?」
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