ひとつの幸せ~第2章~

なぜなら神を見つけ出し惚れさせた男なのだから、彼は。

話が終わり、カリーは皇嵐だけ外に返した。自分はまた部屋のなかにこもりカリグラの肖像画と睨みあう。
「……ラディッツが、カリグラの生まれ変わりであり封印された器…」そんなあり得ないこと信じられるはずがない。しかし、確かに事実はあるのだ。彼の異常な皇嵐への執着と時々見せる誰よりも冷徹冷酷な顔。言われてみれば納得してしまうところがあるのだ。
(ラディッツ自身のものだとしても、その前のだと考えるとな…)認めざるを得ない。彼女がこのようなことで嘘をつくはずがないのだ。
(きちんと一から調べてみるか…)カリグラのことについて。手がかりという手がかりを見つけて。
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