ひとつの幸せ~第2章~

「神たちはカリグラの復活をとても恐れていたわ。だから結界をカリグラの魂に何重も掛けて…器を二つに分けた。」二つ…?、待てどう言うことだとカリーはその言葉に疑問を持った。
「おいそれはラディッツ以外にも「いるわ。こことは違う別世界に」!!?」
「…もうひとりのラディッツと言った方がいいかもしれないわね。私も…二つ目の器には会ったことないの。私が知っているのはそこまでよ」
「……カリグラ=ガイウスが復活するときはあるのか?」
「…ないとは言えないわ。彼はとても強いわ、器が二つあると言うことはあなたたちが聞いた伝承通りの魔王カリグラとしての顔を持つ彼もあり得ると言うこと。狂気の魔王としての彼、皇帝としての彼があるはず。……私もあまり言いたくないことだけど、ラディッツが死んだら彼が目を覚ますと言うこともあり得るわ。」皇嵐のそのことばをきいてカリーは冷や汗を垂らした。
伝承通りの魔王カリグラがここの世界のラディッツに宿っていたら…そう考えるだけでもゾッとする。
「…魔王、カリグラか。」
「…今は大丈夫だと思うわ、王としての彼なら気まぐれに寝ていることでしょ。魔王としての彼は……予想できないわ」敵にたいしてのカリグラは神ですら予想をつかないことを軽々としていたのだから。
「…警戒はしていて損はないと思うわ。カリー」
「おまえの恋人を監視しろと?」確かにそうなっちゃうわね、と皇嵐はクスクスと笑う。
「…でも、ラディッツが生きている間は大丈夫でしょう。彼は強いのだから」
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