ひとつの幸せ~第2章~

ナエさんのことか、と皇嵐はかつて会ったカリグラの側近でカリーと似ている男のことを久しぶりに思い出す。
「2000年以上前、宇宙の魔王そして宇宙のナイトメアといわれたな…聞いたんだよ。お前と、そのカリグラの関係をな」びくっ、と皇嵐はその言葉に冷や汗を垂らす。
「破壊神ビルスの惑星破壊を止めたやつだ、何かオレたちの星にあるんじゃねぇかとは疑っていた。だがまさか、お前がカリグラと懇意の仲だったとはな……教えてくれお前とカリグラの関係、魔王カリグラについてをな…」
「……カリグラと私は一夜の仲よ。」ポツリ、と皇嵐はカリーにいう。
「…一夜…?」
「カリグラは、そこまで知っているならわかっていると思うわ……もとは下級だった。だけど、その才能はこの世界いいえ万物の全てにおいて神を越す人だったわ。私はあるとき、2000年以上前のベジータ王に会った。そのときに知り合ったのよ」確かにカリーが見たある歴史書でも書かれてあった。彼と、皇嵐がそこであったと。
「…彼は私に一目惚れしたといったわ。そしてカリグラは、ある悪魔と契約してその姿になったのよ…」肖像画を愛しく撫でる。かつての姿を思い出しながら。
「その悪魔ってなんなんだ?」その話は聞いたことがある。悪魔と契約していた。
「……国重以上の力を持ち、この世界の悪を作ったとされている人よ。私の伯父、黒王が作った悪魔…アンリ。つまり彼は原初の悪魔と契約した、化け物よ」そしてそこから皇嵐はカリーに話した。カリグラの異常さと力、サイヤ人の傭兵作り、この宇宙が現在13個あること…そして他世界。カリグラはその全てをたった一人で支配したこと。
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