共に生きていきましょう~第11章~

軽くおかずとご飯をカリーが彼らの幼い頃に使っていたであろう二人用の弁当箱に詰め込み、鞄にいれて外に出た。先にラディッツがもうでていて立って待っている。
「…懐かしいカリーがよく俺たちのに使っていたやつだな。」あいつ、見た目のわりに母親みたいなことしているよなとラディッツは懐かしげに言った。
「…あら、じゃあこれはターレスも?」
「あぁ、ちょうど入れ替わりだからな。交代してだ…ターレスのやつよく汚してきてカリーに怒られていたぞ」初めてだ、そんなこと聞くのは。ラディッツはあまり過去を話したがらない。ターレスたちから聞くだけで彼自身の口からは一言も。
聞いても話をそらされる、触れられたくないように。ベジータとの行動も一言、二言だ。
「あいつは間抜けだからな…、繰り返ししてきたら仕置き部屋に連行されていた。俺もされたことあるが運よくナッパやベジータに時々呼ばれたりされたからな」
「…初めてしったわ。」そんなこと、あなたは話さなかったから。
「ターレスにとっては恥ずかしいトラウマだからな。」ー違う、あなたから聞かなかったのーあなたは私に過去を話してくれなかったからーふれてほしくないようにー
「……どうした?」皇嵐が表情を曇らせていることに気づいてラディッツは覗きこむ。
「なっ、なんでもないわよ…!」すぐに笑顔を作り、答えた。気づかれるわけにはいかない。
「…それならいい。」
「それよりどこに行くの…?」聞くとラディッツがほほをかいて気はずしかくいう。
「秘密の場所だ。」
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