共に生きていきましょう~第11章~

意識が覚醒してきたことにより、なぜと冷静に思う。
「主がまだ寝ているだろうと思い起こしに来たのですよ。」国重はため息をついてあなたのことですからねと付け加えた。
長く付き合いがあるということで、己のことを理解しているようだ。さすがとしか言いようがない。
「……そうか」気だるげに起き上がり、頭をかきながら立ち上がって皇嵐がいるところに向かっていった。
「…カリグラは、常々己の魂を継ぐものたちに試練を与えますね。」一息はき国重は煙となりそこを去った。


「あらっ、もう起きたのね。」リビングでは皇嵐がおそらくカリーが他惑星で買ってきたものであろう紅茶を飲んでいた。その姿に見惚れてしまう。
「…バカパクリから起こされた。」さすが家来ね、と国重の行動に皇嵐はクスクスと笑う。
「あなた、休みのときは長く寝るみたいものね。」
「ターレスたちから聞いたのか?」
「えぇ、ラディッツはよく寝るやつだって。」起こしたらうるさいぞってしょっちゅう言っていたわよ、と答える。
「……余計なことを話しやがって」あいつらは俺の保護者か、と舌打ちをしながら思った。
「いいじゃない、大事にされていると言うことで。それより朝御飯食べるでしょ?、用意するからそこに座って待っていなさい」うなずいて席に座る。皇嵐はほぼ入れ替わりで立ち上がり、用意していたであろうものをあたためていた。
なんだろう…、この朝の光景を懐かしいと感じてしまうのは。幼い頃のであろうか?、いやこんなあたたかく感じることはない。
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