共に生きていきましょう~た第10章~

なので彼女がほしいものや、求めているものをいち早く誰よりも察してあげていた。気持ちや体調の不良にも。ほぼストーカーだと言いたいほどに。
だけどいまのラディッツはどうだ。皇嵐とは出会ったばかり、あのストーカーのようにべたべたくっついていたラディッツと離れて気遣っているではないか(記憶ありもあったが、そこはスパダリのときだけ)。
まさに積極的と消極的、その二つである。積極的のイメージが強いせいでこのラディッツが別のもののように見えてくる。
ATフィールドがあればはりたいくらいに。もはや他人ではないだろうか、と疑わざるを得ない。
「…まぁ最初、あぁーんな酷いことを言ったので告白は無理っすね。」
「………」国重の正論に言い返せずため息を吐く。流石に認めざるを得ないのだ。
「でも、花を渡せただけでもいいんじゃないですか?。すこしは意識されますよ」
「…避けられたら元も子もないぞ。」
「そこは主が頑張ってリードするっす。」デートに誘ったりとか…と国重は提案をあげる。
「何処に連れていったらいいんだ?。」
(普段の主なら指図するな!、とか言ってくる場面なのに!?)「何処に、ですか?」素直に聞いてくるラディッツに戸惑いながらも国重は聞き返す。
「…あぁ、あいつが喜びそうなとこ知っているのか?。」難しい問いだ、と国重は冷や汗を一筋垂らす。理由はひとついまのラディッツが記憶があった頃のようにヤンデレであったら殺されるからだ。
すこしちがうのでこのような質問をして来たのであろう。
9/11ページ
スキ