共に生きていきましょう~た第10章~

「………」(まっ、カリグラによって知っているでしょうが。)あのたらしならしかねないしラディッツの記憶の海を見ていると渡されていたのだから。
藤の花を持ち帰っていった時点で予想はついていたことである。
ラディッツからも、同じように渡されているのだから嫌でも覚えているはずだ。
「それより主、どうしてその花を渡そうと?。」
「……実はなーーー」その後国重はラディッツが欠片を一つずつであるが思い出し始めていることを聞く。
青い石のペンダントのことや、藤の花のこともだ。そして、夢のことも。
国重はそれらを聞いて変化があること、その事で皇嵐に惚れていることに気づいたことを察して少し安心した。徐々にではあるが、取り戻し始めていることに。
「…それで、渡さなくてはならないと?。」国重は腕を組んで質問する。理由はわかっているが本人に聞こうと思ったのだ。
「……あぁ、何故かな。…そのっ、なにか渡したいと言うのもあったが…」
(普段のと言うか、幼い頃から好きであった主なら颯爽と渡しますがね…)記憶がないあるだけではなく、やはり知識的なものもないと言うのも大きいであろう。
はじめてのことだらけで、戸惑っているようすがうかがえた。元々女のことを知らないこともあるだろうが。
(なんだろう、恋愛のれを知らない主を可愛いと言うより気味が悪いと思ってしまうのは…!)正直言ってだ。記憶を覚えているときのラディッツは、不気味なほどに皇嵐を理解していた。
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