共に生きていきましょう~た第10章~

おそらく彼女のような美女なのだから恋愛的にであろう。
「……花言葉というやつか?」お袋が言っていたのは。ではあの花にはどういう意味があるのだろう。
「主ー、なにを悩んでいるっすか?。」場には似つかわしくないすっとんきょうで飄々とした男の声が聞こえてくると同時にラディッツは、近くにあった箸を投げる。
あぶなっ!!、と声の持ち主は声を荒げて避けたようだ。
「……なにをしに来た、バカパクリ。」
「…えっと、暇潰し?。」声の持ち主…国重は苦笑いを浮かべて答える。その答えにラディッツはあきれたようにため息をついて帰れと告げた。
「……はい!!?」どういうことだ、と国重は問う。そうだ記憶を忘れて彼女のことを不愉快だと感じていたラディッツなら変われと言うはず。
なのに、……そういうことかと国重はお得意の読心術で察した。皇嵐への恋情に気づいてしまったなら、仕方ない。
そもそも、暇潰しではなくラディッツの様子見に来たのだからこの様子ならいい方であろう。
「…気づいたなら帰れ。俺は考え事で「その花の意味ですか?。」!?」国重の言葉にラディッツは驚いてつい彼の方へ振り向いてしまう。
「…知っているのか?。」えぇ、もちろんと国重はラディッツの質問に息を少しはいて答えた。
「その花瓶に生けられてある花は、元々俺様の母星にある国の花でした。おそらく遥か昔、惑星ベジータの皇帝が様々な星との貿易で手にいれたのでしょう。」
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