共に生きていきましょう~第9章~

俺は昔そんな顔をしていたのか、と聞きたい。でも聞くのも野暮かもしれない。今の自分が。
(…昔の記憶のあった俺ならどうしていたんだ…?)彼らの話を聞いていた限り記憶のあった自分は少なくとも彼女の前では性格が違ったことがうかがえる。
素直だったのか、それとも弱かったのであろうか。もしかしたら両方なのかもしれない。
(ターレス、絶対に仕返しだろ!!。くそっ!、この女に関してのか!?。俺何かしてたのか!?)もどかしい!、非常にもどかしい‼。おそらく頭のいいターレスのことだ、じぶんが悩むことも予測して留守番を頼んだのであろう(実際は正解)。
「…ラディッツ、味が合わなかったのかしら?。」そうしていると彼女が自分の顔を覗きこんできて驚いて後ろに引き倒れて頭を床にぶつける。
「っいた…!、別に大丈夫だ。」情けない、本当に。
「そうよね、あなたこの味大丈「え?」!、何もないわよ!。」皇嵐の言葉にラディッツは聞き返した。今何を言おうとしたのだ、彼女は。
(こいつ、俺の好きなのまで知っているのか?)どうして…。確かにこの味つけ、国重の好みと言うより自分のものに近かった。
「…ただ、カリーから聞いたことがあるのよ!。それだけよ」あの子幼いあなたたちに料理を作っていたのでしょ?と苦笑いを浮かべて答える。
「…そうなのか」あまり聞けそうにないなと思い、ため息をついて言う。こういうことも自分が思い出した方がいいのだ。自分と、彼女の関係は。
6/8ページ
スキ