共に生きていきましょう~第8章~

大人の余裕を表すように口に弧を描いてカリーはターレスに言う。
失敗、というものを体験してきたことがない彼だからこそであろう。
いや、深く言えばサイヤ人の本能に誰よりも付き従っている彼だからこそだ。
「そうかよ、だけどカリー」でも、あの二人の関係を自分は壊させたくないのだ。
サイヤ人としては芥の考えかもしれない。サイヤ人としてではなく人として友人としてあの二人の関係を守りたいのだ。
「何度も言うがラディッツを傷つけるならオレは許さねぇ。オレはあいつらを守る。命をかけてもだ」ずいぶん自分も彼らに甘くなったものだなとターレスは思った。
だけど仕方ないのかもしれない、彼らの幸せな姿を見ていたのだから。自分がいずれ、カリーとなりたいと考えているから
「…俺を止めると…?」
「そう受けとりたかったら、受けとれよ。」
「俺を止める以外ってことは、ラディッツの記憶を取り戻させてみると?。」
「おう。あいつはサイヤ人としてあるべき姿になったが気味が悪くなってな。」あんなのラディッツではない。
「サイヤ人は家族意識より、仲間意識の方が強いだろ?。俺は仲間を守っているだけだ。」
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