「捕まえたぞ！、ゴラァ！！！。」少したってカリー皇嵐に追い付き肩を掴んだ。
「かっ、カリー！？。」なかなかに早く走っていたつもりの自身としては、彼の追いつき具合に驚いてしまい目を見開く。
「ラディッツじゃなくて、わりぃな。おまえなぁ、いきなり逃げるんじゃねぇっ！！！。ラディッツはそりゃお前の知るラディッツではなくなったが取り戻せる可能性はあるだろ！。」カリーは鬼の剣幕で皇嵐に迫り言う。
そう、まだ可能性はある。何故なら記憶はすべてではなく一部だけなのだから。努力すればもどせれるはすだ。あのラディッツが忘れたままでいるわけもないのだから。
「でも、あの人は私を拒否したじゃないっ‼。」
「アホか！、それはいまだけだろ！！。それにな、ラディッツはほぼほぼ野性動物だ！！。動物が習性を忘れるはすがねぇ‼。皇嵐を愛する！、それがあいつの習性だからな！。」カリーの言葉に皇嵐は少し顔をほころばせて笑った。
「なんなのよ習性って…！」
「間違いねぇ！、あいつは絶対戻す！！。…やっと笑ったな」
「…えっ？」なにかほっとして微笑むカリーに皇嵐は、どうしたのと顔を向ける。なぜそのようにホッとしてるのかと。
「お前はな、笑っていた方がいいんだよ。女は笑顔でなんぼだ！。そうしときゃ、ラディッツも必ず思い出す。…あいつはお前の笑ってた顔が一等好きだったからな。」そう、好きだった。皇嵐が笑顔でいると普段笑わないラディッツが子供みたいに無邪気に笑顔を見せていた。
そして必ずいっていた、あいつが笑っていたら俺もつられると。我が道をいく彼が言うのだから余程なのだろう。
だから、笑っていてほしいのだ。彼女には。