共に生きていきましょう~第6章~

そうだ、この人は元はと言えば戦闘を主とするサイヤ人。愛情なんかほぼない一族のものなのだ。かつての、自分に出会ってない時期のカリグラがそうであったように
そのなかでラディッツは一番冷酷だと言うではないか。そう、この姿こそ本当の彼であろう。自分の前で見せていた彼はのちに作られたものであり本当のラディッツではないのだから。
「…皇嵐っ…」ターレスやカリーが気まずそうに自分を見てくる。そうであろう、本当は彼のこんな酷い本性を見せたくなかったのだから。
自分も見たくなかった、こんな冷たい彼を。
「人にそんなことを言うあなたは私の知ってるあなたじゃないわね」ーさようならー、そういって皇嵐は部屋を出ていった。
「おい!、皇嵐ッ!!!。チッ!、おいターレス!!。ラディッツを見とけよ‼。」カリーも急いで部屋を出ていく。
二人っきりになってターレスも気まずくなり、息を吐いた。
「…んだよ、オレに押し付けやがって…」
「…ターレス。」
「…あ?、なんだよ。」ターレスはラディッツの顔を見て驚いた。先程まで冷たく冷酷な顔をしていたのに、今は切なそうに焦らされているような人間味がある顔をしているからだ。
「…あの女はカリーのじゃないのか?。」
「ちげぇよ「おまえのか?」それも違うな。何でそんなことを聞くんだよ。てか、お前オレが誰をすきかなんで知ってっだろ。」
「冗談だ…、だがわからん」ただ、とラディッツは続けた。
「あいつの泣きそうな顔を見ていきなり不安になったからだ…」
「……」(本能かよ…)彼女を気遣うと言う彼の癖が。
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