共に生きていきましょう~第5章~

カリーにとってラディッツは幼馴染みで弟で子供のような可愛いものだ。
だから例え王子だろうと同僚であろうと許せないのであろう。
でも、そんなの自分も許せない。彼の誰よりも強いとこを知っている自分が。ベジータに対して、それが王子の言うこと?ともおもう。
「…カリーの野郎相当キレてるな…」そう考えているとターレスが、追い付いてきたのかこっそりと言ってきた。
「…ターレス…」
「よっ、お前がさっさと出ていくからやっと追いついたぜ。さすが神様だな光の速さかよと思ったわ。」
「そっ、それは…恋人がその…」皇嵐の反応にターレスはやっぱバカップルだな、とため息をついて言う。
ちらりとカリーを見て、教えた。
「しばらくは行けねぇかな…あんなようすだとよ。カリー、お前が思っての通り冷静じゃねぇみたいだから。」(あの様子だと王子やナッパさんを殺しかねないな…)長年の戦士の勘のおかげで嫌なくらいにわかる。カリーの今にでも暴れだしかねないほどの大きい圧力のある殺気が。
カリーは普段温和で仲間思いだ。だがそれは彼の狂気的な暴力性と残虐性を隠すためのものにしか過ぎない。現に彼がこのフリーザ軍でザーボンやドドリアたちと同じ立場に要られるのはみんな誰しもが彼にひれ伏していることからわかる。
正直に言えばベジータよりカリーの方が恐れられていることが現実だ。
だから知っている、彼の逆鱗に触れればフリーザ以上の暴力が出てくることを。誰も彼を怒らせたくはない、そして彼の前でけしてラディッツや自分を馬鹿にしないのはこうなることがわかっているから。
7/10ページ
スキ