「…このくらいがいいから。」
「そうか、残念だな…。もうそろそろでつくからいいがな。」ラディッツに言われて皇嵐は前を見る、そこには木がなく草原だけがあった。
トッ…、とラディッツは軽く着地する。皇嵐も下ろされた。
「…ここ？、つれていきたかったとこって。」あぁ、と腰を下ろしながらラディッツは皇嵐に答えた。皇嵐もラディッツの隣に腰を下ろす。
「上を見てみろ。」疑問抱いて皇嵐は見上げる。その光景に息を飲んで見惚れた。満点の星空だ、様々な色でまばゆく輝きを放ち、個々の存在を主張している。大自然しかない場所だからこそ見られるものだ。
よく見れば天の川も見える、キラキラと宝石のように輝いている。
「…素敵…」神の世界では造りの物しかみられなかった、このように生き生きとしたものは久し振りだ。そう、あのとき彼に見せられて以来だ。
「2年ほど前に、間違えてここに着陸して見つけた…確かお前が見てみたいといっていたからな。ガキのときに」ー皇嵐は見てみたいものとかあるのか？ー見てみたいもの？…夜空かしらーそんなものどこでも見れるぞー綺麗な夜空よ、それも自然で見れるもの。ー
「…あなた、そんなこと覚えていたの？。」ただ気まぐれに呟いた言葉だ、自分自身も彼に言われるまで記憶の底にあったのに。
彼はそんなことを覚えていてくれたのだ、しかも探してくれて。
「あぁ…、それからお前に見せようと思ってな。」くっついてからな、とラディッツは付け加えた。