ラディッツたちがいた惑星フリーザの住居地区から約４kmほど離れたところには小高い山があった。
ここは一番星空が見えるとこではあるが、兵士たちはそんなの興味がないといって普段寄り付いては来ない。
「…まだなの…！」急斜な崖を登りながら、皇嵐は余裕綽々で登るラディッツに聞いた。
「あともう少しだ」スカウターで気づかれたら厄介だと言うことで、普通に歩いてる。皇嵐は神でも女だ、体力には限界がある。
反対にラディッツは男で戦闘を主とする民族だ、限界は皇嵐よりない。仕方ない、とラディッツはため息をついて皇嵐に近づく。
「なによ……キャァ！。」
「きついのだろ？、お前はずっと家にいたからな。」皇嵐を横抱き…お姫さまだっこにした。優しく、彼女を守るように抱きしめて。
「いっ、いいわよ‼。あなたも…！」ラディッツは呆れたように皇嵐を見て答える。
「俺はなれている、それに…お前いくらなんでも軽すぎないか？。人形とか抱いた感じだぞ。」きちんと飯を食え、と言って軽々と風のような速さで崖をかけ上がっていく。
皇嵐は手をラディッツの首に手を回してしっかりと抱きついた。
「あなたっ、はやいわね…！」この足の速さ…サイヤ人の中では少なからず最速ではないだろうか、とおもう。
「俺はサイヤ人だぞ？、このくらいどうということはない。望むならもう少しはやくしてやるぞ？」子供のようにいたずらっぽく笑い言う。皇嵐はそんな彼の顔に幼い頃の面影を見て、しなくていいわと告げた。