共に生きていきましょう~第3章~

皇嵐は、ふとあることを思い出した。
「…そういえば、ラディッツ…子供の頃前髪下げてたじゃない…」いまはベジータみたいに上げている。なぜ彼はあげたのだろうか…。寝ているうちに、と前髪を下げる。久々に下げている彼を見たいからだ。
やっぱり、似ている…あの人に。
「…カリグラ…」かつて愛していた男にそっくりだ。息を飲んで彼の顔に見惚れる。その端正な顔つきも、すっと通った鼻も。
嗚呼、やはり…
「…綺麗…」彼は、とても。
スッ、と彼の胸板に耳をかざす。ゆっくりと心音が聞こえてくる。
心地いい…、このまましばらくいようと皇嵐は思いながら目を閉じた。

数時間ほど経って、やっと気分も落ち着いてきた頃ラディッツは目を覚ました。皇嵐は…と、起き上がると自分の上に乗っていることに驚き少し目を見開くが確か自分が乗せたのだと思い出して落ち着く。
ギュッ、と彼女が柔らかい手で自分の服をつかんでいるとこを見て愛おしいと微笑む。初めてだ、こんなに大事にしたいと優しくしてやりたいと思うのは。
チラリと窓から風景を見てみると、夕焼け空から藍色の夜空に変わろうとしている頃だ。もうそろそろだ、とラディッツは思い皇嵐を揺すって起こす。
「おい、皇嵐。起きろ」っうん…と、皇嵐はぐずってなかなか起きない。
「起きろ!」少し怒鳴ってもダメだ。ならば、とラディッツは無理矢理抱き起こして唇を塞いだ。そこから、唇を舐めて舌を絡み入れる。
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