共に生きていきましょう~第3章~

ラディッツが少し経って眠りに落ちたあと、皇嵐はラディッツの寝顔をじっと覗き込んだ。
「…やっぱ、10代だから少し幼さは残ってるわね…」でもかっこいいのよね…と、言いながら頬に触れる。若いからか、滑らかで滑り心地がいい。
ふっと無意識にカリグラのことも頭によぎる、彼もそうだったと。
(でもカリグラの方が…)「肌も白かったわね。」ラディッツはところどころ焼けたりしている。遠征に駆り出されたりされているからだろ。でもほどよくなのでそんなに黒くはない。
スッと唇にも触れる。
「…柔らかい…」薄く、色が少しついてるため固い感じに思えるが女人のように柔らかい。口を重ねるときに何度か感じてはいたが、手で触れて改めて思う。
「…っん…」触れられているのが嫌なのか、ラディッツが少し顔を歪ませたが離すとまた落ち着きスゥッと寝息をたてた。寝顔だけなら、どこにでもいる大人になろうとする育ち盛りの青年だ。でも彼は闘いを生とする戦士だ。
しかもただのではない、強戦士族サイヤ人だ。
「…綺麗…」髪に触れるとサラサラと、束になって落ちる。色は黒真珠のように美しく綺麗だ、でも光に当てれば藍色になり宝石のように輝く。ちゃんと手入れされているのだと感じた。
彼が女だったら、とてつもなく綺麗で美しい人になるだろうと皇嵐は思った。
髪を軽く握ると固い、そこは父親似なんだ。
神は美しいものが好きだと言われているが、その通りだ。美しいものは愛でたい、大事にしたいと思う。
「…現に私は彼を愛してしまったから…」彼の見た目にも、心にも。
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