「そっ、それならまさか今も…」
「居酒屋で軽く飲んで寝てまた飲んでだろうな…！」気持ちわりぃ…と、ラディッツはうなだれる。
しばらくの付き合いでラディッツがとんでもなく酒に強いことは知っていたが、そのラディッツを軽く潰すカリーとターレスはなんなのだと皇嵐は思った。
皇嵐は酔い覚ましに、と冷水をコップに注いでラディッツに渡し背中をさする。
「無茶するからよ…、飲みなさい」あぁ…と、ラディッツはコップを受け取り水を飲み干した。
少し気分はよくなったが、やはり気持ち悪い。
「…せっかくの休みなのにな…」
「休みなら、休みなさい。私は片付けを…！！！」皇嵐が台所に行こうとすると力強く後ろに引っ張られラディッツの腕のなかにスッポリと入った。
「休むから、こうさせろ。お前がいた方が落ち着く」耳に低温で心地いい声が響き、皇嵐は少し顔を赤くする。
「…うん…」動きたくても動けない状態になり、諦めギュッと抱き返すと薄く微笑み返された。
「…本当はお前と何処かに行きたかったけどな…」残念そうにラディッツは呟いた。
「…えっ？、出掛けたかったの」
「あぁ…、皇嵐も家にいるのは疲れるだろ？。」だからだ、とラディッツは皇嵐に答えた。
「…でもいいわよ、ばれない方があなたも…」いいでしょ、と皇嵐は言う。ここに来るときに聞いたが、ラディッツはベジータたちから彼女を隠して連れてきたようだ。理由はひとつ、取られたくないため。