ガシャン！、と驚きのあまりに思わず食器を落としそうになる。
「くっ、国重！？」何をいっているの！、と言えば国重が反応を楽しむように顔をニヤニヤさせながら答えた。
「さっきも言ったじゃないっすかー、昨夜はお楽しみだったようで…。」
「何でわかるの！？。」わかりますよ、と国重は皇嵐の首筋に指を差す。そこには、赤いあとが散らばっていた。
「主がつけたものであろうと言うものが、たくさんついてますし…。主からあなた様の香りがしますから」まさか寝るのもねぇー…、とまるで新婚夫婦をからかう親戚のおばさんのように国重は言う。
皇嵐は国重の言葉になんと言い返せばいいか、わからず顔を赤くして口を魚のようにパクパクさせるだけだ。
「お前、人の匂いを嗅ぐとか…変態か？。」
「失礼っすね！、もとは俺様刀の悪魔であると同時に龍神なんですよ！？。だから匂いも自然に来てしまうんです！。」ほらその証拠、と着物の裾をあげて龍の証として腕に残っている宝石のように輝きを放つ黒い鱗を見せる。
「変化苦手なのか？。」
「証として残っているだけですよ…！！」
「国重みたいな高位の神様は、変化しても跡が残るのよ。」
「皇嵐さまの言う通りっす！。力がありすぎるから、残るのですよ！。」
「そうかよ。」返事をすると同時にラディッツは、洗い物を終えた皇嵐を引っ張り膝の上に乗せた。
「バカパクリと話していて、無駄な酸素を使った。癒せ」グリグリと皇嵐の背中にまるで犬が飼い主にすり寄るにすり付ける。