もう1人の器

ー殺す、殺してやる。父を母を殺したお前らを…!!ー我が一族を受け入れぬ、おろかな国も滅ぼしてやる…!!!ー。
「無駄だ…!!、それに仕方なかったんだ…!。あのときあぁしなけれ「怨霊゛鎮西八郎為朝の弓″」!!」ドシュ!!!、重虎は手から黒い禍々しい弓矢を出して役人の頭を貫き殺した。
慈悲はないと言いたげに。
「…姫様、お見事です。陛下も「殺したか、顕仁。」陛下!?」カラン、と音が響く。後ろから狩衣を着た男が歩んできたのだ。
「父上…」そう、この男こそ重虎の先祖で育て親、月鬼と重虎の師匠の崇徳院今は崇神魔縁だ。
「見事であった、若いながらも為朝の力を使えるとは誉めてつかわす。」優しく笑み、崇神魔縁は重虎に言った。その顔は先程まで恐れ戦かれてた話の男とは違い、優しく愛情深い眼差しで彼女を見つめる。
「…両親の仇ですから。それに今の私は半神、まだまだですよ。限界までは」
「強くなることはよきことであるが、無茶はよくない…。為朝、この死体を片付けておれそしてそこのものたちは牛車を。」崇神魔縁は魑魅魍魎と為朝に命令した。
するとすぐさま皆は動く。
「…さて、月鬼はどうしてるでしょうね。」
「あのアホ弟子のことよ。好むものとともになっても告白はしておらぬな」
「有り得ますね…ヘタレだから」
「やつはまれに見るヘタレ…というものか。」

「誰がヘタレだ!!!」
「どうしたの!?、ラディッツ。」
「…いやバカにされてる気がしてな…」
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