もう1人の器

八重の間

八重の間はすこし屋敷の部屋の中でも最も美しい景色が見れてさらには゛ごくわずかな″ものしか入れない部屋だ。
さまざまな生物や植物が見れ正に極楽の景色が眺めれるとこである。
ガラッ、と花鳥風月が描かれたふすまを開けると女がいた。
セーラー服に黒真珠のような綺麗な髪、人形のように美しく可愛らしい顔、誰もが見とれる容姿である。
「久しぶりだな、帰蝶。」
「遅いよ!、ラディッツ!!。」帰蝶と呼ばれた女は眉を寄せて不機嫌に言った。斎藤帰蝶、月鬼家と関わり深い斎藤家の娘で幼馴染みである。
「悪い、少し話が立て込んでいたからな」月鬼はすまないと苦笑いを浮かべて帰蝶に答える。
「またなの?」前あったときもそうだったじゃない、と言った。
「あぁ、…少しな。そういうお前こそ受験とかで忙しいだろ。」帰蝶はここから結構離れた都市の中学校に通っている。
月鬼は当主になり、その中学校をやめている。
「うん…、でも今日は時間が空いたから来たの。」その言葉に月鬼は少しドキリとする。
「…そうか、そういえばお前はシゲに会ったりしてるか?。」月鬼は先ほどまで長谷部たちと話題になっていた幼馴染みのことを帰蝶に聞いた。彼女と同じ学校に通っているからだ。
「シゲちゃん?、来てるよ。彼女は生徒会長だからね…」
「…あいつが生徒会長って、この世は終わってるな。」
「…ラディッツ、いくらなんでも失礼じゃないかしら?。」
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