ハリー・ポッターと賢者の石
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ロロ・ポッターの朝は早い。朝食後のクィディッチの練習より前に箒で飛びたいからだ。クィディッチの競技場も練習場も朝食後の時間に使えるようになるので広く遮蔽物の無い湖の上で箒を走らせる。
風の切る音、小鳥のさえずり、妖精達の歌声、ホグワーツ城から響く生徒達の生活音。ありとあらゆる音が聞こえてくる。何も考えず、風と一体となるようなあの瞬間が堪らなく好きだ。水面ぎりぎりを飛び湖を一週する。
やはりスネイプ先生が送ってくれたこの箒は素晴らしい性能をしている。ラルフ・スパットドモア製作で、プロリーグの選手も使う程の一品だ。こんな高価な物をくれるとはつくづくスネイプ先生は私に甘いと思う。
上空に舞い上がると眼下に人影が見えた。ハリーだ。控えめに手を振っている。
……なにあれかわいい。ポッター家の息子さんめちゃめちゃかわいいじゃないですか?これは早くお姉ちゃんに会いたかったと言う解釈でいいんですか?それともテメーなんかに貴重な休日割けるかってやつですか?後者ですよね。調子のってすみません。取り敢えず降りねば。
そっとハリーの近くに降下し、箒を担ぐ。うそ!こっち歩いてきてくれてる!良い子かよ。尊いマジ無理。いや、私はお姉ちゃん。しっかりしろ。
『えーっと、おはようございます?ハリー・ポッターさん?』
「ハリーで大丈夫です。おはようございます、ロロ・ポッターさん?」
『う、うん。ロロでいいよ。好きに呼んで。ハリーは来週末都合がつかなかったのかな?朝早くてごめんね。』
お互いに距離感が解らなくておどおどしてしまった。初対面の姉弟って何話すの?!なにか、なにか喋らないと。
『ハ、ハリー!入学おめでとう。魔法とか本当に初めてって感じで大変だと思うけど、きっと大丈夫だからね。君が良ければ教えるし、嫌ならいいんだ。』
「ぼ、僕!貴女に早く会いたくって来たんです。ペンありがとうございます!ハグリットや先輩達から貴女のこと聞きました。凄い魔女だって。事情があって魔法界に残ったのも。だから嫌いとかじゃないんです。」
喰いぎみにハリーが言った。緊張からか、赤みがかった顔が一歳の頃のハリーと重なって見えた。こんなに大きくなったのか。
『……そっか。良かった。嫌われてなかったんだ。』
胸の中で詰まっていた物が溶けた気がした。ハリーはそれからたくさんのことを話してくれた。好きなもの、嫌いなもの、これからの楽しみ、新しい友達、嫌いな同級生、授業への不安、ペットのこと、昨日のご馳走が美味しかったこと。時間はあっという間で、朝食の時間になってしまった。
『そろそろ食堂に行かないと朝ごはんを食べれなくなってしまうね。行こうか。』
ハリー頷くと歩きだした私の後ろをついてきた。思わず笑ってしまい、ハリーには不思議そうな顔をされた。
『ごめんね。可笑しかったわけじゃないんだ。懐かしくてね。昔ね、君はよく私の後ろをついてきてくれてたから。ついね。』
「そう、なんですか?僕何も覚えてなくて。」
『じゃあ、たくさん話してあげないとだ。』
食堂につくまで今度は私が話をした。幼いハリーの様子や、父の笑い話、母の得意料理。私だってあの幸せが終わった時、まだ4歳だった。覚えることは少ないけど、記憶のある限りの事全部教えてあげたかった。ハリーがいかに両親から愛されてたか。
食堂までの道のりは思い出を伝えるには短くて、ハリーと寮が違うことを少し恨んだ。
『じゃあねハリー。君は細いんだからしっかり食べるんだよ。』
ハリーを食堂のグリフィンドールのテーブルまで送り、自分のスリザリンのテーブルまで歩き出そうとした。が、ハリーに腕を引かれた。
「あ、あの、姉さん。友達を紹介したいんだ。一緒に、ご飯食べませんか?」
……角度的に上目遣いに見える。ヤバイ。これは断れない。別に他の寮のテーブルで食べてはいけないってルールないよね?いいよね?だってハリーがこんなにかわいい。
『……今回だけだよ。スリザリンの私がここにあんまり居ると迷惑だからね。』
風の切る音、小鳥のさえずり、妖精達の歌声、ホグワーツ城から響く生徒達の生活音。ありとあらゆる音が聞こえてくる。何も考えず、風と一体となるようなあの瞬間が堪らなく好きだ。水面ぎりぎりを飛び湖を一週する。
やはりスネイプ先生が送ってくれたこの箒は素晴らしい性能をしている。ラルフ・スパットドモア製作で、プロリーグの選手も使う程の一品だ。こんな高価な物をくれるとはつくづくスネイプ先生は私に甘いと思う。
上空に舞い上がると眼下に人影が見えた。ハリーだ。控えめに手を振っている。
……なにあれかわいい。ポッター家の息子さんめちゃめちゃかわいいじゃないですか?これは早くお姉ちゃんに会いたかったと言う解釈でいいんですか?それともテメーなんかに貴重な休日割けるかってやつですか?後者ですよね。調子のってすみません。取り敢えず降りねば。
そっとハリーの近くに降下し、箒を担ぐ。うそ!こっち歩いてきてくれてる!良い子かよ。尊いマジ無理。いや、私はお姉ちゃん。しっかりしろ。
『えーっと、おはようございます?ハリー・ポッターさん?』
「ハリーで大丈夫です。おはようございます、ロロ・ポッターさん?」
『う、うん。ロロでいいよ。好きに呼んで。ハリーは来週末都合がつかなかったのかな?朝早くてごめんね。』
お互いに距離感が解らなくておどおどしてしまった。初対面の姉弟って何話すの?!なにか、なにか喋らないと。
『ハ、ハリー!入学おめでとう。魔法とか本当に初めてって感じで大変だと思うけど、きっと大丈夫だからね。君が良ければ教えるし、嫌ならいいんだ。』
「ぼ、僕!貴女に早く会いたくって来たんです。ペンありがとうございます!ハグリットや先輩達から貴女のこと聞きました。凄い魔女だって。事情があって魔法界に残ったのも。だから嫌いとかじゃないんです。」
喰いぎみにハリーが言った。緊張からか、赤みがかった顔が一歳の頃のハリーと重なって見えた。こんなに大きくなったのか。
『……そっか。良かった。嫌われてなかったんだ。』
胸の中で詰まっていた物が溶けた気がした。ハリーはそれからたくさんのことを話してくれた。好きなもの、嫌いなもの、これからの楽しみ、新しい友達、嫌いな同級生、授業への不安、ペットのこと、昨日のご馳走が美味しかったこと。時間はあっという間で、朝食の時間になってしまった。
『そろそろ食堂に行かないと朝ごはんを食べれなくなってしまうね。行こうか。』
ハリー頷くと歩きだした私の後ろをついてきた。思わず笑ってしまい、ハリーには不思議そうな顔をされた。
『ごめんね。可笑しかったわけじゃないんだ。懐かしくてね。昔ね、君はよく私の後ろをついてきてくれてたから。ついね。』
「そう、なんですか?僕何も覚えてなくて。」
『じゃあ、たくさん話してあげないとだ。』
食堂につくまで今度は私が話をした。幼いハリーの様子や、父の笑い話、母の得意料理。私だってあの幸せが終わった時、まだ4歳だった。覚えることは少ないけど、記憶のある限りの事全部教えてあげたかった。ハリーがいかに両親から愛されてたか。
食堂までの道のりは思い出を伝えるには短くて、ハリーと寮が違うことを少し恨んだ。
『じゃあねハリー。君は細いんだからしっかり食べるんだよ。』
ハリーを食堂のグリフィンドールのテーブルまで送り、自分のスリザリンのテーブルまで歩き出そうとした。が、ハリーに腕を引かれた。
「あ、あの、姉さん。友達を紹介したいんだ。一緒に、ご飯食べませんか?」
……角度的に上目遣いに見える。ヤバイ。これは断れない。別に他の寮のテーブルで食べてはいけないってルールないよね?いいよね?だってハリーがこんなにかわいい。
『……今回だけだよ。スリザリンの私がここにあんまり居ると迷惑だからね。』