本丸の会議室、集められし刀剣男士21名。此処に居ない者には知られてはならぬ、命懸けのミッションをこなすべく集められた精鋭達だ。
……それでは紹介しよう。まず私の隣に控える近侍、へし切長谷部。本丸運営総務兼会計代理の山姥切長義、厨代表、燭台切光忠、歌仙兼定、小豆長光。各刀派、グループより、一期一振、鳴狐、鬼丸国綱、石切丸、岩融、明石国行、亀甲貞宗、江雪左文字、山姥切国広、堀川国広、長曽根虎徹、鶴丸国永、小烏丸、千代金丸、桑名江、日光一文字が召集された。
全員の表情からは緊張の色が伺え、会議室には重々しい空気が充満している。
『それでは此れより、年末年始行事予算編成調整会議を行う。何振りかは今年初参加の者もいるから言っておくが、これは表向きに行い決定してく会議ではない。いわば裏帳簿をつける為の会議。ここから先は誰にも知られるな、悟られるな。解ってるな！！政府より与えられた本丸運営費ではクリスマス、正月を楽しむだけの金子は無い！！短刀達にクリスマスプレゼント、お年玉が無くていいのか？！みんなご馳走、ケーキ、おせちを食べたいだろう！金が無いなら作るしかねぇんだ！！此処に居る全員、通常の仕事ノルマ以上に働く事を覚悟してくれ。私からは以上だ。』
｢皆、主のお言葉を聞いたな。この会議の進行は近侍であるへし切長谷部が勤める。ではまず表向きに編成されていた予算と追加で出せる費用を長義頼むぞ。｣
私の言葉をありがたい感じにしないで長谷部。パワハラ感出ちゃうから。労働環境ブラックなのバレちゃう。
｢あぁ。正面のモニターに注目してくれ。これは毎月の運営予算と実際に使用した金額、更に臨時収入の一覧だ。偽物くんでも解るように簡潔に言うと、現状はトータルで62万円の黒字に成っている。この内、32万を本丸の定期預金、12万を来年の予備費に当てる。クリスマス、大晦日、正月のそれぞれの追加費用は6万。元々割り振られてる費用と合わせクリスマス16万、大晦日8万円、正月16万となる。これを踏まえ厨側と畑管理をしている桑名から話を聞きたい。｣
｢じゃあ先に僕から。今年は色々豊作だったから野菜類は問題ないよ。来年の蒔く分は別にとってあるから倉の分は使いきっても大丈夫。ただ、もち米は試しにに作った分しか無いから足りないと思う。｣
｢そうなのかい？クリスマスはお肉とか減らしてギリギリだとして、正月は足りなくなるね。｣
『まじか、みっちゃん。』
今年かなり畑増やしたけどきついかー。つか90人分のご馳走を16万は無理あるけどさぁ。解ってるけどカツカツだもんねー。去年なんてクリスマスお酒買えなかったもんね。もち米も高いしなー。
『もう10万有ればいける？』
｢お正月飾りなんかを手作りしてもらえれば足りるかも。｣
『んじゃ、それでいこう。あとは、酒代は別に用意して……。まんばちゃんと長義と長谷部には悪いけど博多達も混じった予算会議の時に大筋これで通すから忘れないでね。
あとは、プレゼント代だけどこれは一律5000まで。これ以上は出せないし、越えた分を誰かが負担するのもダメ。全員平等に5000円。何を買うかは12月10日までにリスト出して！以上！！此処に居る全員解ってると思うけど夜にナイショで出軍してもらうからなるべく予定開けといて。居ない大人達は遠征増やしてバランス取るから年末年始乗り切るよー！』
『ほいじゃ、解散！出軍の詳細はメールするね。あ、長谷部とみっちゃんと歌仙は残って欲しいな。』