演練が始まった。第一試合は極の加州、安定、堀川、蜻蛉切に通常の和泉守、長曽根がいるチームだ。うちの子らは、やる気満々。相手審神者に一礼して試合がスタートした。
相手は鶴翼陣、対してうちは魚鱗陣。形勢有利をとり遠戦が開始。弓を回避し、6人が銃を放つ。敵の蜻蛉切と堀川、長曽根の刀装を破壊。投石が来たが愛染くんと不動くんが避けきれなかった。刀装にヒビが入ったようだ。しかし、白刀戦になるとあっという間だった。6人全員が一撃で敵を倒したのだから。試合は即終了して、みんなをまとめて抱き締めた。うちの子マジ天使。

第二試合は小春さんの所でこちらも圧勝。第三試合も白星を上げ、残るは、禿げとの試合だけになった。向こうさんは、私が勝つことが面白くないようで盛大な舌打ちを贈ってくれた。



いよいよ本日の演練最後の一戦、相手は三日月宗近、一期一振、江雪左文字、鶴丸国永、数珠丸恒次、膝丸を率いたセクハラ禿げジジイ。審神者歴が長いベテランで政府とも繋がりがあるらしい。故にセクハラの常習犯で政府も対処してくれない。しかし、禿げの刀剣たち目に光がないな。ぼーっと眺めていると突然、長義が耳打ちをしてきた。
「あの審神者はブラック本丸の疑いがあるかもしれない。」
久方ぶりに監査官の顔に成ってるね本歌さん。取り合えず、うちの子に何かしでかさないように注意しないと。禿げが睨んで来るのを無視し、審判に試合を始めるように合図を促す。すると合戦場入りした小夜くんこちらをみて
「主に無礼を働いたんだ、復讐の時間だね。」
と微笑を浮かべた。更には今剣くんと愛染くんがニコニコしながら喋り出した。
「いままでにないくらいのこてんぱんにしてはじをかかせましょう。」
「主ー！ 派手な祭にするからなー！ 任せとけ！」
小夜くん、今剣くん、愛染くんだけでなく、薬研も乱ちゃんも不動くんもやる気に満ち溢れた顔をして桜が舞っている。頼もしい限りだよ。審神者である私は既に合戦場に入ったあの子たちに声をかける事は出来ない。が、私の安堵を感じ取ったのか相手がいるで有ろう方に向き直りじっと試合開始を待ち始めた。