不思議な刺青
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気まず過ぎる食事を終え、鶴見さんの書斎に通された。
「さっきは部下がすまなかったね。」
『あー。いえ、大丈夫でした。』
丸い卓に向かい合うように並べられた椅子に案内されると、月島さんがお茶を持ってきてくれた。
「是非とも薬剤師の件は前向きに考えて欲しいのだが。」
『有難いお話ですが、うちには老いた祖母と幼い妹が居ますから。私が離れる訳にはいきません、腕を見込んでくださるなら、また薬を買っていただけると嬉しい限りです。』
また振られちゃったと、ニコニコ茶請けの団子を頬張る鶴見さんを尻目にお茶を啜った。
……比較的、穏やかな時間だったと思う。
何処の甘味処が美味しいとか、最近変わったことは無いかとか、次の薬売りはいつ来るのか、明日部下を付けるから着物を買いに行きなさいなど。他愛もない話を小一時間程。
「線と文字でできた入れ墨に心当たりは無いかね?」
ギロリと、真っ黒な眼が私を映した。悪い神 はきっとこんな眼をしてるんだろうとぼんやりと思った。
『線と文字ですか?和人の絵のようなやつではなく?』
「とても変わった入れ墨だが、それを探して居てね。」
『うーん。聞いたこと無いです。今度、花街に行く時に姐さん方に聞いてみましょうか?』
鶴見さんは顎に手をついて考える仕草をすると
「知らないのなら構わないよ。そう言えば、アイヌの女性は入れ墨を入れるらしいね。」
『ええ。私も左腕に入ってますよ。普通は親が年頃の娘に入れるんですけど、うちは両親とも早世したので自分で入れました。』
服の上から入れ墨を押さえると、鶴見さんは街娘のように「痛く無い~?」とキャッキャ反応してくれた。
『お洒落ですよ、お洒落♪』
鶴見さんと2人でキャッキャウフフしていると、月島さんがそろそろ休まれてはどうか?と客室まで送ってくれた。
「さっきは部下がすまなかったね。」
『あー。いえ、大丈夫でした。』
丸い卓に向かい合うように並べられた椅子に案内されると、月島さんがお茶を持ってきてくれた。
「是非とも薬剤師の件は前向きに考えて欲しいのだが。」
『有難いお話ですが、うちには老いた祖母と幼い妹が居ますから。私が離れる訳にはいきません、腕を見込んでくださるなら、また薬を買っていただけると嬉しい限りです。』
また振られちゃったと、ニコニコ茶請けの団子を頬張る鶴見さんを尻目にお茶を啜った。
……比較的、穏やかな時間だったと思う。
何処の甘味処が美味しいとか、最近変わったことは無いかとか、次の薬売りはいつ来るのか、明日部下を付けるから着物を買いに行きなさいなど。他愛もない話を小一時間程。
「線と文字でできた入れ墨に心当たりは無いかね?」
ギロリと、真っ黒な眼が私を映した。
『線と文字ですか?和人の絵のようなやつではなく?』
「とても変わった入れ墨だが、それを探して居てね。」
『うーん。聞いたこと無いです。今度、花街に行く時に姐さん方に聞いてみましょうか?』
鶴見さんは顎に手をついて考える仕草をすると
「知らないのなら構わないよ。そう言えば、アイヌの女性は入れ墨を入れるらしいね。」
『ええ。私も左腕に入ってますよ。普通は親が年頃の娘に入れるんですけど、うちは両親とも早世したので自分で入れました。』
服の上から入れ墨を押さえると、鶴見さんは街娘のように「痛く無い~?」とキャッキャ反応してくれた。
『お洒落ですよ、お洒落♪』
鶴見さんと2人でキャッキャウフフしていると、月島さんがそろそろ休まれてはどうか?と客室まで送ってくれた。
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