GW合宿
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その夜、合宿所で翔太は烏養と音駒との練習試合のスターティングメンバーについて話し合っていた。
今の烏野は日向と影山の変人速攻を軸とした攻撃だ。
そのためにはセッターは影山でないといけない。
ただ烏養も翔太も三年生の菅原をスタメンから外すことに抵抗があった。
甘いと言われればそうなのかもしれない。それでも三年の時一度しか試合出れなかった烏養には菅原の気持ちが痛いほどよくわかって、決めかねていた。
「翔太。お前はどう思う。」
「…………経験があって信頼関係もあるのが菅原だ。でも影山はそれを超える実力をもってる。それに日向を上手く使えるのも影山だ。でも……。」
「菅原を外すのは嫌か、まぁそうなるわな。選ぶ側ってのも難しいもんだな……。」
答えが見つからず二人とも黙ってしまう。
「烏養さん。都築さん。」
その静寂を破ったのは、菅原だった。
いつの間にか近くに来ていたらしい。
「何だ。」
「菅原……。どうした?」
「ー俺ら3年には来年が無いです」
その言葉に翔太は息を呑んだ。
自分の中の苦い思い出が蘇る。
「ーだからひとつでも多く勝ちたいです。次へ進む切符が欲しいです。それを取ることができるのが俺より影山なら迷わず影山を選ぶべきだと思います。」
烏養も翔太も菅原の力強さに圧倒されて何も言えなかった。
「大地と旭と一年の時から一緒にやってきました。一緒のコートに立ちたいです。1プレーでも多く。影山が疲れた時何かハプニングがあった時穴埋めでも代役でも3年生なのに可哀想って思われても試合に出られるチャンスが増えるならなんでもいい。正セッターじゃなくても出ることは絶対諦めない。その為によりたくさんのチャンスが欲しい。」
そう言い放った菅原の瞳には強い意志が宿っていた。
「…菅原、俺はお前を甘く見ていたみたいだ、正直、今お前にビビっている。」
「はい!?」
「俺はまだ指導者として未熟者だがお前らが勝ち進む為に俺に出来ることは全部やろう。」
「お願いします!」
「おう。」
二人の話が終わり、烏養が去っていっても翔太は動き出す事が出来なかった。
見惚れていた。力強く自分の想いを告げる菅原に。
正セッターじゃなくてもいい。
そう言い切ることができるその強さに。
「都築さん?」
「……強いな。お前と俺は似てると思ってた。でも全然違った、俺は……。」
顔を歪め今にも泣き出しそうな顔をしている翔太に、菅原が思わず手を伸ばす。
その手が翔太の頰に優しく触れた時、翔太の瞳から涙が溢れた。
「話してもらえませんか。貴方の悩みを。俺に受け止められるかはわかりません。でも受け止めたいと思ってます。」
菅原の言葉に突き動かさられ翔太は自分の過去を話し始めた。
今の烏野は日向と影山の変人速攻を軸とした攻撃だ。
そのためにはセッターは影山でないといけない。
ただ烏養も翔太も三年生の菅原をスタメンから外すことに抵抗があった。
甘いと言われればそうなのかもしれない。それでも三年の時一度しか試合出れなかった烏養には菅原の気持ちが痛いほどよくわかって、決めかねていた。
「翔太。お前はどう思う。」
「…………経験があって信頼関係もあるのが菅原だ。でも影山はそれを超える実力をもってる。それに日向を上手く使えるのも影山だ。でも……。」
「菅原を外すのは嫌か、まぁそうなるわな。選ぶ側ってのも難しいもんだな……。」
答えが見つからず二人とも黙ってしまう。
「烏養さん。都築さん。」
その静寂を破ったのは、菅原だった。
いつの間にか近くに来ていたらしい。
「何だ。」
「菅原……。どうした?」
「ー俺ら3年には来年が無いです」
その言葉に翔太は息を呑んだ。
自分の中の苦い思い出が蘇る。
「ーだからひとつでも多く勝ちたいです。次へ進む切符が欲しいです。それを取ることができるのが俺より影山なら迷わず影山を選ぶべきだと思います。」
烏養も翔太も菅原の力強さに圧倒されて何も言えなかった。
「大地と旭と一年の時から一緒にやってきました。一緒のコートに立ちたいです。1プレーでも多く。影山が疲れた時何かハプニングがあった時穴埋めでも代役でも3年生なのに可哀想って思われても試合に出られるチャンスが増えるならなんでもいい。正セッターじゃなくても出ることは絶対諦めない。その為によりたくさんのチャンスが欲しい。」
そう言い放った菅原の瞳には強い意志が宿っていた。
「…菅原、俺はお前を甘く見ていたみたいだ、正直、今お前にビビっている。」
「はい!?」
「俺はまだ指導者として未熟者だがお前らが勝ち進む為に俺に出来ることは全部やろう。」
「お願いします!」
「おう。」
二人の話が終わり、烏養が去っていっても翔太は動き出す事が出来なかった。
見惚れていた。力強く自分の想いを告げる菅原に。
正セッターじゃなくてもいい。
そう言い切ることができるその強さに。
「都築さん?」
「……強いな。お前と俺は似てると思ってた。でも全然違った、俺は……。」
顔を歪め今にも泣き出しそうな顔をしている翔太に、菅原が思わず手を伸ばす。
その手が翔太の頰に優しく触れた時、翔太の瞳から涙が溢れた。
「話してもらえませんか。貴方の悩みを。俺に受け止められるかはわかりません。でも受け止めたいと思ってます。」
菅原の言葉に突き動かさられ翔太は自分の過去を話し始めた。