雨音
「えっと、この前、服を貸してくださり有難う御座います」
私は勢いよくお辞儀をすると、ドンッと言う音共に額に痛みを感じた。しかも、当たった場所は先生の肩だったのだ。
「菅原先生、すいません」
「気にしなくていいべ。それより、大丈夫?」
優しく先生が言うと私は頷きながら恥ずかしくなり、頭をもう一度下げる。
「この前の子だよね?熱が出たんでだろ?」
「うっ、はい」
「よしよし、大変だったな。先生は心配してたんだぞ?」
「はい、気をつけます」
「なら良かった。挨拶まで時間あるし、見回るか?」
私は頷き、先生が立ち上がると椅子を戻して職員室から一緒に出る。