花葬
僕は今、日記を書いている。
おそらくこれが最後になるだろう。もうあまり時間が残されていないことを感じている。だからここに、僕の身に起こったことを書き残しておこうと思う。
僕の体はある病におかされている。治療法のない難病だ。もうペンを握る手もおぼつかない。
だけど僕は今、とても穏やかだ。僕はこの病を受け入れているし、むしろ歓迎してさえいる。
―そう、僕は自ら進んでこの病になったのだ。この病に罹っていることが分かった時、一体どれだけ嬉しかったか。これは、彼女と同じだ。彼女そのものだ。彼女はこの病によって命を落とした。もう何年も前のことになる。けれど僕は、一日として彼女を忘れたことはない。
あの時から、彼女の存在は僕の中に深く根付いてしまっているのだから。
彼女と出会った時、僕は十六歳だった。
おそらくこれが最後になるだろう。もうあまり時間が残されていないことを感じている。だからここに、僕の身に起こったことを書き残しておこうと思う。
僕の体はある病におかされている。治療法のない難病だ。もうペンを握る手もおぼつかない。
だけど僕は今、とても穏やかだ。僕はこの病を受け入れているし、むしろ歓迎してさえいる。
―そう、僕は自ら進んでこの病になったのだ。この病に罹っていることが分かった時、一体どれだけ嬉しかったか。これは、彼女と同じだ。彼女そのものだ。彼女はこの病によって命を落とした。もう何年も前のことになる。けれど僕は、一日として彼女を忘れたことはない。
あの時から、彼女の存在は僕の中に深く根付いてしまっているのだから。
彼女と出会った時、僕は十六歳だった。
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