二度寝/寝顔を見てたら倍返し

いつも早起きのテルたん♡が、まだわたしの目の前にいる。
ぼんやりとした意識の中で珍しいな、と思った。

緩やかに呼吸する背中。
布団の中でもぞもぞ動いて、できるだけテルたん♡に寄り添ってみる。
……あったかい。
何にも替えがたい安心感に包まれて、このまま二度寝しちゃうのもありかな、なんて贅沢なことを考える。

カーテンに閉ざされた世界は、まだ少し薄暗い。

しばらくテルたん♡の温もりを堪能したわたしは、ふと悪戯をするように人差し指を彼の背中に滑らせた。

「す」

「き」

……本当は。
とっくに起きていたテルたん♡が、起床するタイミングを逃して、固まっていたなんて露知らず。
わたしは再び眠りの世界へと落ちていった。

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