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レッツ・体育祭の準備!


蓮浄、稲荷、雛菊、麻理鈴、桃山の5人は骨組みだけ完成したテントの下でテントの屋根の部分を見下ろしていた。

「女子じゃ届かなくない?柳田呼ぶ?」と言う麻桶の毛の麻理鈴に「柳田ならさっき先生に三角コーンが足りないからって倉庫まで取りに行かされてたから無理よ」と傘お化けの雛菊が困ったように言う。

『肝心な時にいねぇなあの布!』
「太田は向こうで建設中だし…」
「私飛ぼうか?」
「空狐1人では難しいですわ。もう1人反対側を引っ張って貰わなくては」
「そもそもあんた人形では飛べないじゃない。手を使えないでどうやって屋根張るのよ」
「確かに…あ!!じゃあ私が背中に桃山さんを乗せて飛んで髪で引っ張ってもらって、反対はゆりちゃんが糸を張って引っ張ればー」
「蓮浄さん!!」

「あの、ちょっとお願いしたい事が…」とゆりちゃんに近寄ってきた藤平。ゆりちゃんは「何のようですの?」と藤平を見るがそこに麻理鈴と雛菊が2人の間に入って遮る。

「ちょっと男子〜!!サボってんじゃないわよ!!」
「そうよ!さっきから見てたけど全然働いてないじゃない!!」
「ご、ごめん…」

口を引き攣らせた藤平が2人の気迫に一瞬ビビったが、直ぐにゆりちゃんの手首を掴む。
え、藤平ってゆりちゃんのこと好きだったの?と「あらまぁ」と見てれば藤平な突然倉庫の方へと走り出した。勿論、手首を掴まれているゆりちゃんも一緒に走って行く。

「なッ」
「ごめん!ホントごめん蓮浄さん!!!」

告白かもしれんしゆりちゃんに助けを求められてないので私はとりあえず見送ることにしたのだが、麻理鈴と雛菊は無視の上に逃走されて藤平にキレ散らかしている。

「テメーコラ!!逃げんじゃねぇぞ!!」
「蛇の蒲焼にしてやろうか!!」と発狂した2人がすごい剣幕でゆりちゃんたちを追いかけていってしまったのだ。
残された私と桃山さんはポツンと走り去っていった方を眺めながら顔を見合わせる。

「行っちゃったね。どうする桃山さん」
『2人だけでこのテントどうしろってんだよ!!』
「あ、あのさ稲荷さん…」
「前田くん!」

どうやら前田くんも置いていかれてしまったようだ。いや、友人の為にわざと残ったのかな?

「俺手伝うよ。俺のせいみたいなものだし…」
前田くん!なんて優しいの!!

「ありがとう!!前田くん!!じゃあ私と桃山さんでこっち持つからー」


3人でやったらテントはあっという間に終わった!確か終わったらそのまま帰っていいって言われてたし紅ちゃんが心配だけど、もう直ぐ夕方だしまだ帰ってこないゆりちゃんも心配だからもう少し待ってみる事にした。紅子ちゃんは何かあったら直ぐに連絡が来ると思うんだ!
ちなみに、桃山さんはもう帰っちゃって残ってるのは藤平を待ってる前田くんだけ。
勿論、校庭全体には他にも生徒がちらほら居るのだが至近距離で前田くんと2人きりってそうそうないから緊張してしまう!!

「稲荷さんってゴールデンウィーク何してた?」
「えっ!?えーっと…」

神様してました、は変だよね流石に…

「実家に帰って…」

神社が実家みたいなものだから嘘ではないはず!

「お祭りに行ったかな!」
「へぇ祭りかぁ」
「前田くんは?」
「俺も家に居たよ。といっても俺は実家から通ってるからあんまり物珍しくもないんだけど…」

前田くんが寮生ではないのは水の中暮らしなのが理由らしい。あいつも流石に水中の部屋は用意できなかったんだって。水浸しになるから。
それにしてもいつ見ても前田くんってばカッコよくて可愛くて素敵!!何でこんなにカッコいいんだろう…こんなに素敵なのに更に性格良くて優しいんだから欠点がないよね!!
豆から色々な前田くんの写真を貰ってるけどずっと眺めてられるもん!全てアルバムにしまっしてるけどいつかセレクトしたい気持ちと全て素敵で選べない自分がー

「あー…稲荷さん」
「ハイ!!」

あっぶな!また意識飛んでた…
紅ちゃんにも散々直すように言われてるんだけどいつの間にかなんだよなぁ。

「ーって聞いてる?」
「うん!!」

ごめん!聞いてなかった!!ダメだぁ!!何話してたのか全然覚えてない!!助けて紅ちゃん!!

「良かった!じゃあ今度一緒に遊びに行こうな!」

ファ!!?
なんて!?え!?
「それじゃあまた明日な!」と手を振って校舎に入っていく前田くんに反射で手を振りかえしつつ、さっき言われた事を頭の中でもう一度繰り返す。
遊びに行こうって言った?一緒に!!?
前田くんと一緒に!!!?
どっどうしてそんな話に!?いつの間に!?
て言うかいつ!!え?もう嫌だァ!!!
話聞いてないうちにとんでもないことになってるよォ!!
心の中で紅子ちゃんに助けを求めつつ頭を抱えていると息を切らせたゆりちゃんが走ってきた。どうしたのゆりちゃん、藤平は?

「空狐!国子から連絡がありませんの!電話も繋がらなくてッ」
「え!!」

もう夕方だよ!?
慌ててスマホを見るが紅子ちゃんから連絡はなく電話も電波が繋がらない。

「紅ちゃんたちどこまで行ったんだろう…」
「私もう一度校舎の方を見てきますわ」
「私森の方見てくる!見つけたらLINEするから!!」

頷いて校舎に走っていったゆりちゃんを見送ってスマホをしまって森の方に走り出す。
ちょっとギリギリだけど千里眼で探しちゃおう。もしかしたら怪我してるのかもしれないし、暗くなったら更に危なくなっちゃう!


俺、座敷、入道、歌川さん、秋雨の5人は崖の上であそがれていた。

「見つからねーな。人面岩」
「帰り道もな…」

「何処だよココ…」と項垂れていれば空から
「べーにこちゃーんッッ!!!」と言う座敷を探す稲荷の大声が聞こえてきた!
思わず立ち上がった俺たちは一斉に空に手を振り大声を出す。

「この声は稲荷さん!」
「空狐ー!!!こっちだぁ!!!」

俺たちに気がついた稲荷がゆっくりと降りてだので思わず駆け寄る。

「あ!!うわわっ紅子ちゃん国子ちゃんついでの男子共大丈夫!?」
「助かったー!!この際座敷のおまけでも何でもいい!!探しに来てくれてありがと稲荷!!!」
「ごめんなさい空狐ちゃん…帰り道…わからなくなっちゃって…」
「いいんだよ国子ちゃん!じゃあ紅ちゃん、国子ちゃん、入道が玉緒を抱えて最後に泥田の順で乗ってね!」

相変わらず俺の扱いだけ雑だけど帰れるなら何でもいい!!







でも、思ったより後ろで飛んでる時落ちそうになったとだけ言っておく…



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