謎解きするバーボン
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花瓶の中の水…
そして夕方になって横溝の部下が横溝を呼ぶ。部下の報告によれば、ゴミの中に鍵らしきものは見つからなかったらしい。
横「そうか…」
部下「あと、冷凍庫に入っていたスポーツドリンクは、カチコチに凍っていて、とても中に鍵が入っているようには…」
横「それで、ラケットの方は?」
部下「全員のラケットを調べてみたんですが、鍵のようなものはどこにも…」
部下2「ラケットといえば、遺体の下にあったラケットのガットが数箇所歪んでいたと報告が」
横「ガットが?なんで?」
部下「さあ…」
部下2「それと、血の付着した銅製の花瓶の形と遺体頭部の傷は一致したんですが、何故か花瓶の中に水が入っていたそうで…」
コ「(水?)」
『「……
(水ねぇ…)」』
横「なんで凶器に水が?」
横溝の問いに部下の1人が手帳を見ながら補足する。
部下「因みに、死亡推定時刻は遺体発見の2・3時間前だそうですが…」
部下2「その時の室温の状態によっては、前後30分程度ズレると 可能性もあると」
透「皆さんと一緒にここで昼食を食べたのが遺体発見の3時間くらい前ですから…」
『「一応あの3人全員に犯行の機会はありそうですが?」』
小「お前、犯人見てねえのかよ?ずっと部屋の中にいたんだろ?」
小五郎に問いかけられたコナンだが、彼は苦笑しながら「ぐっすり寝てたから…」と応えた。
蘭「じゃあ、私と園子があの部屋に冷やし中華持ってったのも覚えてないよね?」
コナンは蘭のその問いかけにも「寝てたと思う…」と返した。
園「そういえば蘭…あの時、妙な事言ってたわよね?」
『「妙な事?」』
園「寝てるみたいだからほっとけば?お昼抜いても死にはしないし」
蘭「そうだね。この部屋のクーラー、効いてるみたいだし」
園「なんでそんなことが分かったの?部屋の外に居たのに」
蘭「だって足の指先がひんやり涼しかったもん。きっと扉の下の隙間から冷気が漏れてたんだと思うよ?」
コ 「(確か…真知さんも同じような事を…)」
梅「部屋にはいたんじゃない?クーラーが効いてたみたいだし」
そこまで思案していたコナンがハッとした様子で顔を上げる。
コ「(なるほど…そういう事か。
形を留めない物質を巧みに利用して、あの人は密室を完成させたんだ!)」
コナンは犯人がわかったらしく、小五郎が椅子に座ったタイミングを図って麻酔銃を打ち込もうとするが、その前に透が覗き込み、透香が問い質した事で、不可能となってしまった。
コ「(流石にこの2人の前じゃ眠りの小五郎はできねえか。黒ずくめの組織の1人、バーボンとレッド・カトレアだからな…。
俺が組織の薬で幼児化している工藤新一だってバレたら、いくらベルモットが黙っていたとしても、灰原も幼児化してるって事がバレかねねえし…)」
そんな中、高梨が「大体よォ」と意図せずしてコナンの思考を遮る。
高「俺達が下で聞いたあの音、花瓶が落ちた音じゃ、ねえんじゃねえか?」
梅「あの時、部屋には遺体と坊やが寝てただけだし」
桃「勝手に花瓶が落ちるわけないし…」
蘭「やっぱり、建物が軋む音だったのかな?」
園「軋む音なら冷やし中華食べてた時も聞こえたけど、全然違ってたよ?」
そこで、コナンは蘭と園子の2人に声をかける。
コ「ねえねえ、冷やし中華っていえばさぁ、氷使うよね?」
蘭「ええ。茹でた麺を冷やす時に氷水につけるからね」
小「おい、余計な話してんじゃねえよ」
コ「だってさぁ…氷って、溶けるじゃない」
コナンは小五郎を真相に導こうと言葉で誘導しているが、小五郎は当然その思惑に気が付くはずもなく「んなの当たり前だろうが」と返す。
コ「だったらその花瓶が氷でできてたら、溶けて勝手に落ちるのになぁって思ってさ」
小「バーカ。あの花瓶はブロンズ。てか、お前も触ったんだろうが!」
横「ちょ、ちょっと待ってください。
もしも、あの花瓶の片側だけに氷を大量に積み上げて落ちないギリギリの位置で棚に載せておいたとしたら、時間が経ち氷が溶ければ、バランスが崩れて勝手に落ちるんじゃ…?」
小「でも、大量の氷を何かに入れて運べば、誰かが気づくんじゃねえか?」
透「いいえ。手ぶらでも運べますよ」
小・横「えぇ?」
透「冷やし中華を作っていた時、3人ともテニスウェアのままでしたから」
『「男性のテニスウェアのズボンはボールが入れられるようにポケットが大きめに作ってありますし、女性のテニスウェアもボールのポケット付きのスカートは普通に売ってますからね」』
小「でもよォ、例え花瓶を自動的に落とせたとしても、遺体を扉の傍には運べねえだろ?床に引きずった跡もなかったし…」
コ「そういえば氷ってさぁ、ツルツル滑るよね?」
コナンはさらに言葉を発した。
そして夕方になって横溝の部下が横溝を呼ぶ。部下の報告によれば、ゴミの中に鍵らしきものは見つからなかったらしい。
横「そうか…」
部下「あと、冷凍庫に入っていたスポーツドリンクは、カチコチに凍っていて、とても中に鍵が入っているようには…」
横「それで、ラケットの方は?」
部下「全員のラケットを調べてみたんですが、鍵のようなものはどこにも…」
部下2「ラケットといえば、遺体の下にあったラケットのガットが数箇所歪んでいたと報告が」
横「ガットが?なんで?」
部下「さあ…」
部下2「それと、血の付着した銅製の花瓶の形と遺体頭部の傷は一致したんですが、何故か花瓶の中に水が入っていたそうで…」
コ「(水?)」
『「……
(水ねぇ…)」』
横「なんで凶器に水が?」
横溝の問いに部下の1人が手帳を見ながら補足する。
部下「因みに、死亡推定時刻は遺体発見の2・3時間前だそうですが…」
部下2「その時の室温の状態によっては、前後30分程度ズレると 可能性もあると」
透「皆さんと一緒にここで昼食を食べたのが遺体発見の3時間くらい前ですから…」
『「一応あの3人全員に犯行の機会はありそうですが?」』
小「お前、犯人見てねえのかよ?ずっと部屋の中にいたんだろ?」
小五郎に問いかけられたコナンだが、彼は苦笑しながら「ぐっすり寝てたから…」と応えた。
蘭「じゃあ、私と園子があの部屋に冷やし中華持ってったのも覚えてないよね?」
コナンは蘭のその問いかけにも「寝てたと思う…」と返した。
園「そういえば蘭…あの時、妙な事言ってたわよね?」
『「妙な事?」』
園「寝てるみたいだからほっとけば?お昼抜いても死にはしないし」
蘭「そうだね。この部屋のクーラー、効いてるみたいだし」
園「なんでそんなことが分かったの?部屋の外に居たのに」
蘭「だって足の指先がひんやり涼しかったもん。きっと扉の下の隙間から冷気が漏れてたんだと思うよ?」
コ 「(確か…真知さんも同じような事を…)」
梅「部屋にはいたんじゃない?クーラーが効いてたみたいだし」
そこまで思案していたコナンがハッとした様子で顔を上げる。
コ「(なるほど…そういう事か。
形を留めない物質を巧みに利用して、あの人は密室を完成させたんだ!)」
コナンは犯人がわかったらしく、小五郎が椅子に座ったタイミングを図って麻酔銃を打ち込もうとするが、その前に透が覗き込み、透香が問い質した事で、不可能となってしまった。
コ「(流石にこの2人の前じゃ眠りの小五郎はできねえか。黒ずくめの組織の1人、バーボンとレッド・カトレアだからな…。
俺が組織の薬で幼児化している工藤新一だってバレたら、いくらベルモットが黙っていたとしても、灰原も幼児化してるって事がバレかねねえし…)」
そんな中、高梨が「大体よォ」と意図せずしてコナンの思考を遮る。
高「俺達が下で聞いたあの音、花瓶が落ちた音じゃ、ねえんじゃねえか?」
梅「あの時、部屋には遺体と坊やが寝てただけだし」
桃「勝手に花瓶が落ちるわけないし…」
蘭「やっぱり、建物が軋む音だったのかな?」
園「軋む音なら冷やし中華食べてた時も聞こえたけど、全然違ってたよ?」
そこで、コナンは蘭と園子の2人に声をかける。
コ「ねえねえ、冷やし中華っていえばさぁ、氷使うよね?」
蘭「ええ。茹でた麺を冷やす時に氷水につけるからね」
小「おい、余計な話してんじゃねえよ」
コ「だってさぁ…氷って、溶けるじゃない」
コナンは小五郎を真相に導こうと言葉で誘導しているが、小五郎は当然その思惑に気が付くはずもなく「んなの当たり前だろうが」と返す。
コ「だったらその花瓶が氷でできてたら、溶けて勝手に落ちるのになぁって思ってさ」
小「バーカ。あの花瓶はブロンズ。てか、お前も触ったんだろうが!」
横「ちょ、ちょっと待ってください。
もしも、あの花瓶の片側だけに氷を大量に積み上げて落ちないギリギリの位置で棚に載せておいたとしたら、時間が経ち氷が溶ければ、バランスが崩れて勝手に落ちるんじゃ…?」
小「でも、大量の氷を何かに入れて運べば、誰かが気づくんじゃねえか?」
透「いいえ。手ぶらでも運べますよ」
小・横「えぇ?」
透「冷やし中華を作っていた時、3人ともテニスウェアのままでしたから」
『「男性のテニスウェアのズボンはボールが入れられるようにポケットが大きめに作ってありますし、女性のテニスウェアもボールのポケット付きのスカートは普通に売ってますからね」』
小「でもよォ、例え花瓶を自動的に落とせたとしても、遺体を扉の傍には運べねえだろ?床に引きずった跡もなかったし…」
コ「そういえば氷ってさぁ、ツルツル滑るよね?」
コナンはさらに言葉を発した。