沖矢昴

ベルツリー急行は、貨物車の爆発によりやむなく近くの駅へ停車。乗客もその駅で降り、名古屋へ向かうことはなくなった。
列車を降りたバーボンとカトレアは、蘭と話す世良を見ていた。

バ「『………』」

そして、2人のそばをベルモットが通る。

カ『赤井が死ぬ前後の詳細なファイル…』
バ「もう1度見せてくれないか？」
ベ「ええ…」

2人とベルモットはすれ違いざまにそう会話し、ベルモットはそのまま去っていき。バーボンとカトレアはその場に立ち止まったまま思案する。

バ「『(どうやら、1から調査し直す必要がありそうだ…/ありそうね…)』」

そう思案して、並んで駅を去る2人を離れた位置で赤髪で眼鏡をかけた男─沖矢昴が見ていた。

沖「………」

眼鏡を上げ、普段の糸目から目を開け見えた左目は、緑の瞳と目の下に隈を持っていた…。