死亡の館、赤い壁
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2年A組の孔明君
大「殺害されたのは、ミュージシャンの直木司郎、36歳…。死亡推定時刻は、昨夜の10時から11時の間…。死因は、頸部圧迫による窒息死…絞殺だ…。
害者が椅子に座らせられている点と…その椅子の正面の押し入れの戸が…害者の足元に転がっているスプレーで…赤く塗られている所から見て…先日、明石周作を部屋に閉じ込めて餓死させた奴と同一犯の可能性が高いな…」
毛「──って事は、この赤い壁も被害者のダイイングメッセージ…」
諸「いや…。直木司郎さんが壁を赤く染めるには絞殺される前でなければなりません…。かと言って、犯人とここで落ち合う前から部屋をこんな異様な状態にしておくのは考えにくい…」
毛「じゃあ、この赤い壁はまさか…」
上「ええ…犯人がわざと赤く塗ったんでしょうね…」
毛「おいおい、変じゃねえか!自分が犯人だって示すダイイングメッセージを何で犯人が?」
大「俺達警察をおちょくってんだよ!」
諸「そう…明石さんが遺した赤い壁をそのままこの現場に再現して…我々を挑発しているのかもしれませんね…。この謎を解き明かし…我を捕らえてみよと…」
大「とにかく、これでハッキリした!容疑者は明石周作が住んでいたあの館の元住人…俳優の翠川尚樹と…ファッションデザイナーの山吹紹二と…CGクリエイターの百瀬卓人の3人だって事がな!」
大和の言葉に蘭は「え?どうしてですか?」と尋ねる。それには上原が答えた。
上「その3人と今回殺害されたこの直木さんにしか言ってないのよ…。壁が赤く塗られていた事や…明石さんが椅子に座らされていた事はね…。でも、明石さんが白く塗られた椅子に座っていた事や、その後ろに黒く塗られた椅子があって、2つとも床に釘付けになっていた事までは話してなかったから…明石さんが餓死した現場を再現させたと言っても…犯人にはただの椅子に座らせる事しかできなかったみたいだけど…」
コ「でも、犯人怖くなかったのかなぁ?」
上「え?」
晃「『…?』」
コ「現場の事を詳しく知らなかったのにダイイングメッセージをマネしちゃうなんてさ!」
上「そ、そうね…」
諸「………」
香『……』
大「まあ、その3人に昨夜の10時から11時の間何をしてたか聞きに行きてえ所だが…俺は、この眠りの小五郎さんと事件の真相について相談してぇ事がある…。悪いが高明、またそのガキと娘をお前の車に預かって…」
諸「フッ…
忠告してこれを善道し、不可なれば即ち止む…自ら辱めらるる事なかれ…」
大「あん?」
諸「勘助くん…君はあの白眉の少年私と帯同させたいようですが…今回は遠慮しておきましょう…。私は私で捜査させて頂きます…。もちろん事件の真相を解明次第、君に真っ先に連絡する事をお約束して…。
では…」
諸伏はそう言い残して部屋を出ていった。大和はそれに「ちっ…」と舌打ちする。小五郎は蘭に先程諸伏が言っていた「忠告して…」の意味を尋ねる。
蘭「えーっと、確か孔子の言葉で…」
香『相手が過ちを犯した時は、誠意をもって忠告するのはいいが…それがダメなら放っておいた方がいい…。あまりしつこくするのは自分が嫌な思いをするだけで、効果がないって意味ですよ』
蘭「そうそう!」
毛「でも、過ちって?」
上「ホラ、敢ちゃんがある事件を追ってる最中に雪崩にあって左目と左足を負傷して行方不明になってた事は聞いたでしょ?
あの時、敢ちゃんから何日も連絡がなくて死んだと思ってたけど…諸伏警部は上司の命令を無視して単独で他県まで足を運び、かなり強引な捜査で敢ちゃんが追ってた被疑者を確保し、雪崩に遭った事を聞き出して病院で敢ちゃんを見つけたのよ!お陰でその責任を負い、所轄に移動させられちゃったんだけどね…。
その借りもあるから…敢ちゃん、諸伏警部がまた強引な捜査をしないようにこの子を付けたんじゃないかなぁ?コナン君、賢いからね!」
晃「大和警部の怪我はそういう事だったんですね…」
毛「でもなぁ…強引な捜査をしたのは一刻も早くあんたを見つけたかったからで…今回の事件は…」
大「奴が強引になる可能性をはらんでんだよ!」
大和は小五郎の言葉を遮りながらそう言う。
大「知ってるか?「2年A組の孔明君」って本…」
蘭「あ、昔読んだ事があります!学校で起こった奇妙な事件を同級生の名探偵が解決する話ですよね?」
大「その本の作者が、3年前にあの館の倉庫で亡くなった小橋葵…明石周作の嫁だ!」
蘭「え?」
晃「『………』」
大「そして、その本の中に出てくる…同級生の名探偵って奴のモデルが…あの諸伏高明ってわけだ!」
それから1人捜査に向かった諸伏を追うように上原に大和は指示をし、上原はタクシーを拾って諸伏を追って行った。
大「殺害されたのは、ミュージシャンの直木司郎、36歳…。死亡推定時刻は、昨夜の10時から11時の間…。死因は、頸部圧迫による窒息死…絞殺だ…。
害者が椅子に座らせられている点と…その椅子の正面の押し入れの戸が…害者の足元に転がっているスプレーで…赤く塗られている所から見て…先日、明石周作を部屋に閉じ込めて餓死させた奴と同一犯の可能性が高いな…」
毛「──って事は、この赤い壁も被害者のダイイングメッセージ…」
諸「いや…。直木司郎さんが壁を赤く染めるには絞殺される前でなければなりません…。かと言って、犯人とここで落ち合う前から部屋をこんな異様な状態にしておくのは考えにくい…」
毛「じゃあ、この赤い壁はまさか…」
上「ええ…犯人がわざと赤く塗ったんでしょうね…」
毛「おいおい、変じゃねえか!自分が犯人だって示すダイイングメッセージを何で犯人が?」
大「俺達警察をおちょくってんだよ!」
諸「そう…明石さんが遺した赤い壁をそのままこの現場に再現して…我々を挑発しているのかもしれませんね…。この謎を解き明かし…我を捕らえてみよと…」
大「とにかく、これでハッキリした!容疑者は明石周作が住んでいたあの館の元住人…俳優の翠川尚樹と…ファッションデザイナーの山吹紹二と…CGクリエイターの百瀬卓人の3人だって事がな!」
大和の言葉に蘭は「え?どうしてですか?」と尋ねる。それには上原が答えた。
上「その3人と今回殺害されたこの直木さんにしか言ってないのよ…。壁が赤く塗られていた事や…明石さんが椅子に座らされていた事はね…。でも、明石さんが白く塗られた椅子に座っていた事や、その後ろに黒く塗られた椅子があって、2つとも床に釘付けになっていた事までは話してなかったから…明石さんが餓死した現場を再現させたと言っても…犯人にはただの椅子に座らせる事しかできなかったみたいだけど…」
コ「でも、犯人怖くなかったのかなぁ?」
上「え?」
晃「『…?』」
コ「現場の事を詳しく知らなかったのにダイイングメッセージをマネしちゃうなんてさ!」
上「そ、そうね…」
諸「………」
香『……』
大「まあ、その3人に昨夜の10時から11時の間何をしてたか聞きに行きてえ所だが…俺は、この眠りの小五郎さんと事件の真相について相談してぇ事がある…。悪いが高明、またそのガキと娘をお前の車に預かって…」
諸「フッ…
忠告してこれを善道し、不可なれば即ち止む…自ら辱めらるる事なかれ…」
大「あん?」
諸「勘助くん…君はあの白眉の少年私と帯同させたいようですが…今回は遠慮しておきましょう…。私は私で捜査させて頂きます…。もちろん事件の真相を解明次第、君に真っ先に連絡する事をお約束して…。
では…」
諸伏はそう言い残して部屋を出ていった。大和はそれに「ちっ…」と舌打ちする。小五郎は蘭に先程諸伏が言っていた「忠告して…」の意味を尋ねる。
蘭「えーっと、確か孔子の言葉で…」
香『相手が過ちを犯した時は、誠意をもって忠告するのはいいが…それがダメなら放っておいた方がいい…。あまりしつこくするのは自分が嫌な思いをするだけで、効果がないって意味ですよ』
蘭「そうそう!」
毛「でも、過ちって?」
上「ホラ、敢ちゃんがある事件を追ってる最中に雪崩にあって左目と左足を負傷して行方不明になってた事は聞いたでしょ?
あの時、敢ちゃんから何日も連絡がなくて死んだと思ってたけど…諸伏警部は上司の命令を無視して単独で他県まで足を運び、かなり強引な捜査で敢ちゃんが追ってた被疑者を確保し、雪崩に遭った事を聞き出して病院で敢ちゃんを見つけたのよ!お陰でその責任を負い、所轄に移動させられちゃったんだけどね…。
その借りもあるから…敢ちゃん、諸伏警部がまた強引な捜査をしないようにこの子を付けたんじゃないかなぁ?コナン君、賢いからね!」
晃「大和警部の怪我はそういう事だったんですね…」
毛「でもなぁ…強引な捜査をしたのは一刻も早くあんたを見つけたかったからで…今回の事件は…」
大「奴が強引になる可能性をはらんでんだよ!」
大和は小五郎の言葉を遮りながらそう言う。
大「知ってるか?「2年A組の孔明君」って本…」
蘭「あ、昔読んだ事があります!学校で起こった奇妙な事件を同級生の名探偵が解決する話ですよね?」
大「その本の作者が、3年前にあの館の倉庫で亡くなった小橋葵…明石周作の嫁だ!」
蘭「え?」
晃「『………』」
大「そして、その本の中に出てくる…同級生の名探偵って奴のモデルが…あの諸伏高明ってわけだ!」
それから1人捜査に向かった諸伏を追うように上原に大和は指示をし、上原はタクシーを拾って諸伏を追って行った。