死亡の館、赤い壁
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嫌な予感
香『(やっぱり、高明さん…)』
晃「(兄さん……。変わらないな…)」
大「で、どうなんだよ?眠りの小五郎さんよォ!スプレーで赤く染められたこの壁!壁の端にガイシャが血で書いたサイン!はめ殺しの窓が割られその穴から外に放り出された絵の具類!そして、白と黒に塗られ床に釘付けされた二脚の椅子!
こんな部屋に閉じ込められて餓死していた男がこれで何を伝えようとしていたかわかるか!?」
大和は小五郎に問う。
毛「わ、わかるかって言われても…」
諸「名探偵の叡智を持ってしても容易には解けませんか…」
コ「『赤と…白と…黒…』!」
コナンは透香も同時に発した事に驚くが、皆の視線は透香とコナンの2人に向く。
コ「この3色で何かを伝えたかったって事だよね?他の色は窓の外に放り出されていたんだから…」
香『…(コクン』
コナンの説明に透香も同意見だと頷く。
諸「ホゥ…この少年は?それにこの金髪の女性は…
(隣の男も…どこかで……)」
大「眠りの小五郎さんの探偵事務所に厄介になっている、江戸川コナンって小僧だよ!そっちの女と隣の男は警視庁の刑事で今は非番なんだと」
諸「江戸川コナン…」
コナンは「それとさあ…」と言いながら廊下に出て、台車の上に積まれたダンボールを指さす。
コ「この部屋の扉を塞いでたっていう、あの台車に載せられていたダンボール箱…中身は本って言ってたけど、誰の本なの?」
上「葵さんの本よ!
ホラ、さっきも言ったけど今回この部屋で餓死させられていた明石周作さんの奥さんで…3年前にここの倉庫で倒れ、病死していた旧姓・小橋葵さん!彼女の部屋の本棚の本がごっそり抜かれてあの段ボール箱に詰められていたのよ…。彼女は本を沢山持ってたから…。彼女自身も小説家だったたしね…」
コ「なら、その葵さんが死んだ事を恨む身内の仕業かもしれないね…。葵さんが心臓発作で倉庫で倒れてたのに、周作さんは絵を描いていて半日も放ったらかしにしていたみたいだし…」
上「でも、身内って言っても葵さんは1人娘で両親とも早くに亡くなってて…」
コ「じゃあ、前に2人とここに住んでたっていう4人の男の人が怪しいんじゃない?」
蘭「え?どして?」
コ「だって…葵さんの部屋に本が沢山ある事や扉が外開きだって事をよーく知ってないと、本をダンボール箱に詰めて台車に載せて扉を塞ぐなんて思いつかないよ…。
つまり、犯人は俳優の翠川尚樹さんか…ファッションデザイナーの山吹紹二さんか…CGクリエイターの百瀬卓人さんか…ミュージシャンの直木司郎さんの中の誰かの可能性が高い…」
そこまで言ってコナンはハッとする。皆は呆気にとられたようにコナンの事を見ていた。それに内心でまずいと思ったのかコナンは咄嗟に「──って事だよね?小五郎のおじさん!」と誤魔化す。それに戸惑いながらも小五郎が肯定した時、丁度大和の携帯に着信が入る。大和はすぐさま、電話に出る。
諸「なるほど…そこまではほぼ我々と同じ見解…。それをあえて口にされなかったのは、それしきの推理語るに及ばずといった所でしょうか?」
毛「え、ええ…」
大「何ィ!?そいつは本当か!?」
突然の大和の声に皆は大和を見る。晃斗は透香に話しかける。
晃「なぁ、これからどうするんだ?このまま一緒に捜査すんの?一応俺たち今日は非番なんだけど…。それにこのままじゃいつか兄さんに俺たちの事バレる気がする…」
香『そうね…。でも、この事件…何かが引っかかるのよね…。それに、何だか少し嫌な予感がして…』
晃「それってこのあと何かが起きるって事じゃ……。透香の勘は良い方にも悪い方にもよく当たるし…」
香『………』
2人がそう話している間に扉とスプレーに付いていた指紋が明石周作のものでなく、諸伏と共に明石周作の遺体を見つけた諸伏の部下の刑事のものだった事が知らされる。それに諸伏も他の者も驚く。
諸「まあ、あまり彼を責めないで頂きたい…。何分彼は刑事になりたての身…。おそらく初めての遺体発見に取り乱してしまい、色々な物に不用意に触れてしまったのでしょう…」
香『なら、遺体を発見したのはその新米刑事と2人で?』
諸「ええ…別の事件の聞き込みを終えた後の車中で、この館に寄ってくれと私が頼んだんです…。ここの倉庫前に花を供えたいとね…」
毛「は、花?」
上「あ、言い忘れてたけど…この諸伏警部と大和警部は、3年前に倉庫で亡くなった葵さんと同級生なの」
蘭「ど…同級生?!」
香『(3年前にここの倉庫で亡くなった小橋葵さんと高明さんが同級生で明石周作さんの遺体を発見したのも高明さん…。あまり疑いたくはないけれど、偶然にしては……)』
晃「………」
透香は顎に手を当て考え込み、晃斗は内心、諸伏景光として兄である諸伏の事を不安そうに見つめていた。その光景は考えている傍らでコナンに見られているのだった。
香『(やっぱり、高明さん…)』
晃「(兄さん……。変わらないな…)」
大「で、どうなんだよ?眠りの小五郎さんよォ!スプレーで赤く染められたこの壁!壁の端にガイシャが血で書いたサイン!はめ殺しの窓が割られその穴から外に放り出された絵の具類!そして、白と黒に塗られ床に釘付けされた二脚の椅子!
こんな部屋に閉じ込められて餓死していた男がこれで何を伝えようとしていたかわかるか!?」
大和は小五郎に問う。
毛「わ、わかるかって言われても…」
諸「名探偵の叡智を持ってしても容易には解けませんか…」
コ「『赤と…白と…黒…』!」
コナンは透香も同時に発した事に驚くが、皆の視線は透香とコナンの2人に向く。
コ「この3色で何かを伝えたかったって事だよね?他の色は窓の外に放り出されていたんだから…」
香『…(コクン』
コナンの説明に透香も同意見だと頷く。
諸「ホゥ…この少年は?それにこの金髪の女性は…
(隣の男も…どこかで……)」
大「眠りの小五郎さんの探偵事務所に厄介になっている、江戸川コナンって小僧だよ!そっちの女と隣の男は警視庁の刑事で今は非番なんだと」
諸「江戸川コナン…」
コナンは「それとさあ…」と言いながら廊下に出て、台車の上に積まれたダンボールを指さす。
コ「この部屋の扉を塞いでたっていう、あの台車に載せられていたダンボール箱…中身は本って言ってたけど、誰の本なの?」
上「葵さんの本よ!
ホラ、さっきも言ったけど今回この部屋で餓死させられていた明石周作さんの奥さんで…3年前にここの倉庫で倒れ、病死していた旧姓・小橋葵さん!彼女の部屋の本棚の本がごっそり抜かれてあの段ボール箱に詰められていたのよ…。彼女は本を沢山持ってたから…。彼女自身も小説家だったたしね…」
コ「なら、その葵さんが死んだ事を恨む身内の仕業かもしれないね…。葵さんが心臓発作で倉庫で倒れてたのに、周作さんは絵を描いていて半日も放ったらかしにしていたみたいだし…」
上「でも、身内って言っても葵さんは1人娘で両親とも早くに亡くなってて…」
コ「じゃあ、前に2人とここに住んでたっていう4人の男の人が怪しいんじゃない?」
蘭「え?どして?」
コ「だって…葵さんの部屋に本が沢山ある事や扉が外開きだって事をよーく知ってないと、本をダンボール箱に詰めて台車に載せて扉を塞ぐなんて思いつかないよ…。
つまり、犯人は俳優の翠川尚樹さんか…ファッションデザイナーの山吹紹二さんか…CGクリエイターの百瀬卓人さんか…ミュージシャンの直木司郎さんの中の誰かの可能性が高い…」
そこまで言ってコナンはハッとする。皆は呆気にとられたようにコナンの事を見ていた。それに内心でまずいと思ったのかコナンは咄嗟に「──って事だよね?小五郎のおじさん!」と誤魔化す。それに戸惑いながらも小五郎が肯定した時、丁度大和の携帯に着信が入る。大和はすぐさま、電話に出る。
諸「なるほど…そこまではほぼ我々と同じ見解…。それをあえて口にされなかったのは、それしきの推理語るに及ばずといった所でしょうか?」
毛「え、ええ…」
大「何ィ!?そいつは本当か!?」
突然の大和の声に皆は大和を見る。晃斗は透香に話しかける。
晃「なぁ、これからどうするんだ?このまま一緒に捜査すんの?一応俺たち今日は非番なんだけど…。それにこのままじゃいつか兄さんに俺たちの事バレる気がする…」
香『そうね…。でも、この事件…何かが引っかかるのよね…。それに、何だか少し嫌な予感がして…』
晃「それってこのあと何かが起きるって事じゃ……。透香の勘は良い方にも悪い方にもよく当たるし…」
香『………』
2人がそう話している間に扉とスプレーに付いていた指紋が明石周作のものでなく、諸伏と共に明石周作の遺体を見つけた諸伏の部下の刑事のものだった事が知らされる。それに諸伏も他の者も驚く。
諸「まあ、あまり彼を責めないで頂きたい…。何分彼は刑事になりたての身…。おそらく初めての遺体発見に取り乱してしまい、色々な物に不用意に触れてしまったのでしょう…」
香『なら、遺体を発見したのはその新米刑事と2人で?』
諸「ええ…別の事件の聞き込みを終えた後の車中で、この館に寄ってくれと私が頼んだんです…。ここの倉庫前に花を供えたいとね…」
毛「は、花?」
上「あ、言い忘れてたけど…この諸伏警部と大和警部は、3年前に倉庫で亡くなった葵さんと同級生なの」
蘭「ど…同級生?!」
香『(3年前にここの倉庫で亡くなった小橋葵さんと高明さんが同級生で明石周作さんの遺体を発見したのも高明さん…。あまり疑いたくはないけれど、偶然にしては……)』
晃「………」
透香は顎に手を当て考え込み、晃斗は内心、諸伏景光として兄である諸伏の事を不安そうに見つめていた。その光景は考えている傍らでコナンに見られているのだった。