死亡の館、赤い壁
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諸伏高明
大「何しにきやがった!!所轄は引っ込んでろ!!」
?「いやいや。ここは我が新野 署の管轄。引くわけにはいきませんね」
大「屁理屈ぬかしてんじゃねえ!」
?「正論です」
大和と男が口論する後ろで小五郎は蘭に先程男が言っていた事の意味を聞く。
毛「何なんだ?さっきの…「毛にまみれてほっとする」っとかってえのは…」
蘭「毛にまみれてじゃないわよ。三国志に出てくる劉備玄徳が有名な賢人を自分の軍師として招く為にわざわざ自分で迎えに行った時の言葉よ」
香『「賢に見えんと欲して
その道を以てせざるは
猶ほ入らんことを欲して
之が門を閉づるが如し」』
晃「つまり、「天下の賢人に会うのに呼びつけるなんて道に外れた方法じゃあたかも自分で門を閉めてしまうようなものだ」という意味ですよ」
蘭「そう言って、劉備は3回も足を運んだんだから…」
毛「お前、風林火山は知らなかったくせに、何で三国志にはそんなに詳しいんだァ?」
蘭「良いじゃない、別に…」
蘭は頬を少し赤らめ顔を背ける。それを見た透香と晃斗は蘭の心中を察した気がした。そして、2人は再び男へと視線を戻す。
?「とにかく…この部屋に残された謎は、この赤い壁と白と黒の椅子だけではありません…あのはめ殺しの窓が内側から割られており、その空いた穴から絵の具やラッカーなど色のつけられる画材が全て放り出され…部屋に残っていたのは…この赤いスプレーのみだった点と…被害者が自分の指を喰い破り…赤く塗り込められた壁の端にその血で自分のサインを書いている点…。
この事を踏まえて、もう1度名探偵に見解を伺うのが筋…」
男の後ろで小五郎は顎に手を当て考え込んでいる様子だが実際に考えているのは事件とは別の事だったりする。
?「もちろん、私の立ち会いの下で…。何しろ遺体発見のきっかけは、館の外に散乱した大量の絵の具をたまたま通り掛かった私が不審に思ったから…」
その時小五郎が思い出したかのように「おい、まさかその軍師ってあの有名な…」と蘭に問いかける。
蘭「そう、いつもフワフワした扇子を持ってる…」
さらに大和と男、2人の会話は続いている。
?「いくら県警本部といえどもその私を蔑ろにする事は…」
毛「たしか名前は…」
大「あー、わかったわかった!お前の気の済むまでそばにいやがれ!」
毛「諸葛亮──」
大「高明 !!」
毛「こ…」
蘭「孔明!?」
コ「えっ…」
晃「『……』」
大和に「コウメイ」と呼ばれた男は少し眉を寄せると、透香達の方に向き直る。
?「あぁ…申し遅れました…。姓は諸伏、名は高明…字 は名前の音読みでコウメイ…。以後…お見知りおきを…」
大「何しにきやがった!!所轄は引っ込んでろ!!」
?「いやいや。ここは我が
大「屁理屈ぬかしてんじゃねえ!」
?「正論です」
大和と男が口論する後ろで小五郎は蘭に先程男が言っていた事の意味を聞く。
毛「何なんだ?さっきの…「毛にまみれてほっとする」っとかってえのは…」
蘭「毛にまみれてじゃないわよ。三国志に出てくる劉備玄徳が有名な賢人を自分の軍師として招く為にわざわざ自分で迎えに行った時の言葉よ」
香『「賢に見えんと欲して
その道を以てせざるは
猶ほ入らんことを欲して
之が門を閉づるが如し」』
晃「つまり、「天下の賢人に会うのに呼びつけるなんて道に外れた方法じゃあたかも自分で門を閉めてしまうようなものだ」という意味ですよ」
蘭「そう言って、劉備は3回も足を運んだんだから…」
毛「お前、風林火山は知らなかったくせに、何で三国志にはそんなに詳しいんだァ?」
蘭「良いじゃない、別に…」
蘭は頬を少し赤らめ顔を背ける。それを見た透香と晃斗は蘭の心中を察した気がした。そして、2人は再び男へと視線を戻す。
?「とにかく…この部屋に残された謎は、この赤い壁と白と黒の椅子だけではありません…あのはめ殺しの窓が内側から割られており、その空いた穴から絵の具やラッカーなど色のつけられる画材が全て放り出され…部屋に残っていたのは…この赤いスプレーのみだった点と…被害者が自分の指を喰い破り…赤く塗り込められた壁の端にその血で自分のサインを書いている点…。
この事を踏まえて、もう1度名探偵に見解を伺うのが筋…」
男の後ろで小五郎は顎に手を当て考え込んでいる様子だが実際に考えているのは事件とは別の事だったりする。
?「もちろん、私の立ち会いの下で…。何しろ遺体発見のきっかけは、館の外に散乱した大量の絵の具をたまたま通り掛かった私が不審に思ったから…」
その時小五郎が思い出したかのように「おい、まさかその軍師ってあの有名な…」と蘭に問いかける。
蘭「そう、いつもフワフワした扇子を持ってる…」
さらに大和と男、2人の会話は続いている。
?「いくら県警本部といえどもその私を蔑ろにする事は…」
毛「たしか名前は…」
大「あー、わかったわかった!お前の気の済むまでそばにいやがれ!」
毛「諸葛亮──」
大「
毛「こ…」
蘭「孔明!?」
コ「えっ…」
晃「『……』」
大和に「コウメイ」と呼ばれた男は少し眉を寄せると、透香達の方に向き直る。
?「あぁ…申し遅れました…。姓は諸伏、名は高明…