兄貴

別行動中のスティンガーとチャンプ。
2人の視線の先にはビッグモライマーズがあった。

チ「あそこにスコルピオが…」
ス「行くぞ」

2人はビッグモライマーズの中へと潜り込む。辺りを警戒しながら足を進めていく。
2人の進行方向にあった角の扉が突如開いて、2人は足を止めて警戒を強める。
そこから出てきたのは怪人の姿をした人物。

チ「なんだてめぇ？」

足を止めて立ち止まったその人物にスティンガーは声をかける。

ス「お前…、スコルピオという男を知っているか？」
？「あぁ…、知っている」

その人物はスティンガー達に向き合うと、伸縮自在のスティンガーのとは違う黒いサソリの尾を伸ばし、2人を攻撃する。
チャンプは左に躱し、スティンガーは身を低くして躱すと、自身も伸縮自在の尾を使って相手の尾と交戦するが、瞬時に移動してきて殴りかかってきた相手の拳を頭を下げて躱した瞬間、襟首を掴まれてしまう。
その一連のやり取りにスティンガーにはある事が過ぎった。

ス「まさか……」
？「俺だ。俺の声を忘れたか？スティンガー」
ス「兄貴……」

スティンガーの表情は驚きに満ちていた。