タドルファンタジー

『大我、モータスが動き出した。ただ、鏡の奴宝生を止められなかったみたいね』

美琴は大我に連絡を入れると自身も現場に向かった。
飛彩、美琴、明日那や大我、ニコが現場に着いた時、既にアクションゲーマーレベル3のエグゼイドが黎斗と対面してしまっていた。

大「おい、エグゼイドをなんで止めなかった！」
飛「黙れ！」

ニコは黎斗を見やる。

ニ「Mのガシャットは私達のモンだから！」

ニコのその言葉に黎斗は不敵な笑みを浮かべる。それに身体を震わせたニコは急いで大我の後ろに身を隠す。

明「永夢、そいつに構わないで！」

エ「みんなは下がってろ！」

エグゼイドは明日那の制止に耳も貸さずにステージセレクトしてしまう。
黎斗はガシャットギアデュアルβを取り出す。

大「あれが新しいガシャット…」
『………』

黎斗はダイヤルを回す。

TADDLE FANTASY！
Let's Going King of Fantasy！

黎斗の起動したガシャットでタドルファンタジーのゲーマが召喚される。

黎「タドルファンタジーは、主人公の勇者が魔王を倒して世界を征服するゲーム。ちなみにレベルは50（フィフティー）。君は適わない」

エグゼイドは黎斗の言葉に構わずダブルアクションゲーマーレベルXにレベルアップして黎斗に向かっていく。

黎「エグゼイドを排除しろ」

タドルファンタジーのゲーマ、禍々しい色をした鎧が黎斗の言葉に頷きエグゼイドに攻撃すると、すぐにエグゼイドは強制変身解除され地面に倒れる。

明「たった一撃で…？！」

ゆっくりとした足取りで黎斗は横たわる永夢に近づいていく。

モ「オレが囮たァどういう事だ？！」
黎「君はもはや用済みだ」

そう言うと黎斗はバグバイザーでゲンムに変身し、モータスを倒すとバグヴァイザーにモータスウイルスを吸引した。
ゲンムはガシャコンスパローの鎌モードを手に永夢に近づいていく。

ゲ「君達ライダーもバグスターも、私の計画の駒にすぎない。用済みになった者は…」

ゲンムは鎌モードのガシャコンスパローを永夢の首元に這わす。

全「『…！』」

ゲ「…処分するだけ」

ゲンムの言葉に貴利矢やバガモンの事を脳裏に過ぎらせた永夢はゲンムを睨み上げる。

ゲ「ガシャットを全て渡せ」

永夢は首を横に振る。

永「嫌だ…」

その時、ゲンムがファイターゲーマーのパラドクスに殴り飛ばされる。その光景に皆が驚く。

ﾊﾟﾗ「モータスが囮だと…？俺達バグスターを…なんだと思ってんだ！」
ゲ「君こそ、仲間のリボルを倒しただろう」
ﾊﾟﾗ「ゲームの中で真剣に遊んだだけだ！ゲームのルールに従って、競い合って勝敗を決める。それが…バグスターの生き様だからな！」

パラドクスの信念ある言葉にゲンムは声を荒らげる。

ゲ「1ゲームキャラがゲームマスターに噛み付く気か！」
ﾊﾟﾗ「お前は完全に…俺の心を滾らせた！！」

そう言って先制攻撃したパラドクスとゲンムの戦闘が始まる。
パラドクスの力とレベル差にゲンムは圧倒され、パズルゲーマーになったパラドクスのキメワザでゲンムは強制変身解除にまで追い込まれ、黎斗は地面を転がった。