実験台

途中でゲンムが現れ、エグゼイドはダブルアクションゲーマーレベルXXへとレベルアップして交戦したが、逃げられてしまった。
エグゼイド達は変身を解除する。

ガッチャーン
ガッシューン

そして、永夢はまた頭痛を訴え片膝をついていた。

大「……」
『大我…』

大我は永夢の様子に一瞬顔を顰めるも白衣を翻し去っていく。美琴はそれを追いかける。

『大我？戻らないの？』
大「まあ待ってろ」
『…？…あぁ、そういう事』

2人の目の前に黎斗が階段を登って去ろうとする姿が見える。

大「お前がレーザーを口封じした理由は、エグゼイドがゲーム病って事を知られたからだろ？」
黎「元・放射線科医の解析能力は健在というわけか」
大「ふっ…」

大我と美琴は黎斗に近寄る。

『いつから知ってたの？』
黎「宝生永夢は、世界で初めてバグスターウイルスに感染したゲーム病患者だ」
大「初めて？！
……5年前のゼロデイよりも前か？」
黎「6年前、彼はあるドクターの実験台になった」
大「『ドクター…？』」
黎「ネクストゲノム研究所所長・財前美智彦」
『………』

その名は、以前パックマンのバグスターウイルスを撒き散らし、ひと騒動を起こした人物の名前だった。

黎「宝生永夢にウイルスを投与し、未知の生命体─バグスターを生み出そうとした男だ。
しかし、実験は失敗し、彼らはウイルスに感染して…消滅。宝生永夢は救出され、元の生活を送るようになった。
実験の事実も知らないままで」
大「レーザーの口を封じた割にはお喋りだなぁ？」
黎「彼がバグスターウイルスを根絶する手段を解明しようとしていたからだ。そんな愚かな考えを持つ者は、誰であれ追放する」
『(檀黎斗は私の事を知らないの…？それとも…)』

大我と美琴は黎斗が去ったのを確認すると、黎斗が登ってきた階段を降りようとする。しかし、目の前に飛彩が現れ立ち止まる。

飛「今の話、どういう事だ？」