明かされた正体

ブレイブ、スナイプ、ブロッサムの攻撃を受け、そしてレーザーとエグゼイドの同時攻撃を受け、ゲンムのゲーマドライバーからシャカリキスポーツのガシャットが抜け、ゲンムは転がり、レベル2の姿になってしまう。そして、ライダーゲージも残り僅かとなる。

ブ「もうよせ」
レ「ライダーゲージが0になったら、ゲームオーバーで死んじゃうぜぇ？」
ス「大人しくシャカリキスポーツを俺に寄越せ」

追い詰められたゲンムはポッピーピポパポと共に離れた所にいた周平に目を向けた。

ゲ「今こそ、〝死〟のデータを手に入れる時！」

そう言ってゲンムはまだ何も描かれていない白いガシャットをバグヴァイザーに挿し込み、落ちたシャカリキスポーツを拾うと、キメワザスロットホルダーに挿し込んでボタンを押した。

キメワザ！

ゲンムは跳躍するとボタンを押して蹴りの体勢に入る。

SHAKARIKI CRITICAL STRIKE！

ゲンムはそのまま周平に向かっていく。

エ「やめろ！！」

エグゼイドは瞬時に反応し、尾でゲンムを弾き飛ばす。
ゲンムは立ち上がるもそのライダーゲージが0となる。

エ「…！」
ス「『…？』」
レ「おいおい、あんた…」
ブ「ライダーゲージが…0に……」

GAME CLEAR！

エグゼイドの手にシャカリキスポーツが落ちてくる。
その時ゲンムが突如ガシャコンバグヴァイザーの2門の赤い銃口を自身のライダーゲージに挿し込んだ。すると、ゲンムから紫の微粒子が溢れ、ガシャコンバグヴァイザーに吸い込まれるとその画面に〝DANGEROUS ZOMBIE〟の文字が浮かび上がる。
だがそれは、一瞬の事でエグゼイド達に読み取ることは出来なかった。

レ「何だ？なんで生きてんだ…！」
ス「てめえ、何者だ」
ゲ「フッフッフッフッ…もはや、正体を隠す必要もない。
私の名前は…仮面ライダーゲンム」
エ「ゲンム？！」
『……！』

ゲンムはレバーを戻し、ガシャットを抜いて変身を解く。そして、そのあとに現れたのは黎斗の姿だった。ボロボロの黎斗は怪しげに笑う。

ポ「社長…？」

5人も変身を解いており、永夢は特に驚いていた。

永「…！？」
飛「監察医…お前の言葉通りだったという事か」
貴「………」
大「『……』」
永「何でですか？CRの協力者だったあなたが、なんで僕達の邪魔をしていたんですか！」
黎「フッフッフッ…データの収集の為のテストプレイヤーとして、君達を利用させてもらった。
全ては、究極のゲームを作る為！」

黎斗は嬉々としてそう言う。

大「『究極のゲーム？』」
永「〝ゲーム〟ってなんですか…？
……何でこんな事を！」

永夢は黎斗に近づこうとしたが、ガシャコンバグヴァイザーの銃口を向けられ、立ち止まる。

黎「宝生永夢、君の心の水晶は砕けず、輝き続ける事が出来るかな？」

今度は貴利矢が動き、黎斗も銃口を動かし、貴利矢に向ける。

貴「あんた…マジで死ぬぞ？」
黎「フッ…ドクター諸君、私達のゲームはまだ始まったばかりだ！
バグスターウイルスは、既に大勢の人々の体の中に潜伏している。つまり、いつ誰が発症してもおかしくない」

黎斗のその言葉に5人は驚く。

黎「揃えた12個のガシャットで、人々を救う事ができるかは……君達次第」

黎斗はそう言い放つと5人に向けて銃撃する。5人はそれを伏せて間一髪で避ける。5人が伏せた顔を上げると、そこに黎斗の姿はなかった。