NO DATA

聖都大学附属病院ではパックマンに襲われた人達が次々と運び込まれていた。
そして、先程の男子高生はCRに運び込まれる。
明日那は男子高生が乗ったストレッチャーを永夢と美琴と共に押しながら、手に持ったタブレットに表示された患者の情報を読み上げる。

明「患者は清宮東吾くん、18歳、高校三年生。
同級生の話によると、〝ハテサテパズル〟ってゲームの開発者みたい」
永「それって今流行ってるあのパズルゲームの？」

ストレッチャーを押した皆は地下へとやってくる。

タ「ここは？」
明「電脳救命センター、通称CR。
バグスターウイルスに対抗する為に作られた極秘施設よ」
ア「バグスターウイルスって？」
『ゲームの世界から生まれたウイルスよ。感染するとゲーム病を患うの』
御「そのような病があったとは、初耳ですな」

ストレッチャーをCRの病室に運び入れ、永夢は東吾の感染したウイルスが何かを調べ始める。
しかし、それには〝NO DATA〟と表示される。

永「え…？症状が計測できない…」
明「感染してるはずなのに…なんで？」

永夢は入口付近で見守っていたタケル達の方へ視線を向ける。

永「タケルくんも感染してるはずだけど…熱っぽく感じない？」
タ「俺は平気です」
御「痩せ我慢は身体に毒ですよ」

アカリがタケルの額に手を当てる。

ア「熱は無いみたいです」

永夢と美琴はその結果に眉を顰めた。