協力のもちかけ

ダークグラファイトバグスターにやられ、傷だらけになった4人はビルの屋上でほぼ満身創痍に等しかった。

飛「お前らは、俺の切除の邪魔だ」
大「てめえこそ目障りだ」
貴「どーでもいいんだけどさぁ、あんたらの悪ノリに自分まで巻き込まないでくんないかなぁ」
『それ、こっちのセリフなんだけど。大我達が口喧嘩を始めたから私も巻き込まれたんだけど？』
飛「そもそも、なぜ柊先生が無免許医なんかと一緒に居るんですか…」

そこに、永夢がやってくる。

永「僕が間違ってました。…ごめんなさい！」

突然の永夢の謝罪に4人は呆然とする。

永「今は僕達が争っている場合じゃないと思うんです。
このゲームは最大4人プレイです。僕達ドクターが力を合わせて、チームになってオペをすれば──」
飛「研修医と無免許医と組むなど有り得ない」
貴「自分も乗れねえなぁ」
大「俺だってごめんだ。お医者さんごっこに興味は無え」
『私は最初からそれに協力する気は無いわよ。
それは最大で4人みたいだし、そもそもの問題、そのゲームも私とは相性が良くないのよ。私のゲームは繊細なの』

永夢は4人の言葉に俯く。そこに明日那も駆けつけてくる。

貴「だいたい、なんで適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたんだ？」
大「『…！』」
永「え？」
飛「俺も聴きたかったところだ」

貴利矢は立ち上がり言った。

貴「過去に手術を受けたのは1回だけだ。
16年前、事故に遭った時に適合手術を受けたんじゃないのか？」

貴利矢は永夢の肩に手を置く。

貴「日向恭太郎の手によってなァ」
永「何言ってるんですか？適合手術って…？」
貴「何企んでるか分からない奴を、救う気にはなれねえな」

貴利矢はサングラスをかけ、去って行く。

永「先生はそんな人じゃない！…貴利矢さん！」

そして貴利矢が去っていったのを皮切りにしてか、飛彩と大我、美琴も去って行く。