嘘か誠か

変身を解いた永夢達は、呆然としている貴利矢を見ている。

飛「確かに5年前、お前は友人を亡くしていた。でも原因はバグスターじゃない。…ただの事故死だ」
永「え…？」
飛「俺達に近づいたのも、新しいガシャットを手に入れる為だろう？
こいつの言葉に真実などどこにもない」

飛彩はそうハッキリ言うとその場を立ち去る。

永「今日の自分に嘘はないって言いましたよね？
本当のあなたはどこにいるんですか？」
貴「ハハハッ…あれ？乗せられちゃった？
少しは人を疑え。じゃなきゃ、意外なところで足元すくわれるかもよ？」

貴利矢はそう言って立ち去っていく。永夢はその背中を見つめた。

『………』

美琴も特に何も言うことはなく、その場を立ち去った。

（ツ「さっきの彼…レーザーのあれは本当に嘘だったと思う？」）
『さぁ？私には判断し兼ねるわ。たとえ、真実を言っていたのだとしても…元から社長さんの事は好意に思ってなかったしね…』

そこまで言った美琴は立ち止まる。

『私、知ってるのよ？5年前のあの日、大我にゲーマドライバーとプロトガシャットを渡したのが社長さんだって…』
（ツ「………」）

美琴は自身の中のツバキにそう話すと、CRへの道のりを再び歩き出した。