妻の死体を運んだ男
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スーツケース
浅輪と新藤と朱璃は、たまたま「目を離したすきにスーツケースを盗まれた」と主張する男性・八田義和に遭遇し、一緒に彼の荷物を探していた。
浅「この辺りですか?」
八「えぇ。あそこのカーブミラーの所に置いたんです」
浅「あぁ…。で、そのスーツケースが無くなっちゃったと…」
八「はい…」
浅輪の後ろを歩いていた新藤が浅輪の腕を掴み引き留める。
新「これって遺失物係の仕事じゃないですか?」
浅「警察の仕事に変わりないでしょ?」
新「わかりました…!」
浅輪に論破された新藤は返事をすると、八田を追い抜いて先にカーブミラーの所に向かう。浅輪はその光景に微笑を漏らした。
その時、浅輪のスマホが着信を報せ、彼はそれに応答する。
浅「はい、村瀬さん。どうしました?」
着信の相手は村瀬だった。浅輪と共に足を止めた朱璃は、浅輪の着信の相手を知り首を傾げる。
浅「えぇ?スーツケースの中に遺体…?」
『…!』
電話の相手、村瀬がいるのは造船所。その彼の目の前にはスーツケースの中に入れられた女性の遺体があった。その女性が入れられたスースケースにはバスケットボールを持つ狼のマスコットキャラクターのキーホルダーが付いている。
村「ああ。足立署からの応援要請で臨場してる現場だ。根回しが役に立ったな。すぐにうちに回してくれた」
浅【あぁ、それ流石っすね。で、状況は?】
村「ちょっと待ってろ」
そう言って行動に移そうとした村瀬の通話中のスマホを彼の元まで近寄っていた小宮山が奪い取る。
小「被害者は、柴山里美さん。雑誌の記者みたいね」
浅「それって、スーツケースの特徴分かりますか?」
浅輪は新藤に詳細を話している八田を横目に見る。朱璃も何か関係があるのかと疑問を持ち、浅輪と同様に八田を盗み見る。
小「大型の、シルバーのスーツケース。そして…えっ…!」
村「会社の勤務先には矢沢達を向かわせた。いいか、浅輪?これは俺らの事件だからな。必ず解決するぞ」
小宮山が他に知らせようとしていた内容を遮るように彼女から奪い返したスマホ越しに浅輪にそう話した村瀬は通話を切り、早速捜査に向かった。
小「…張り切っちゃって」
小宮山はそんな村瀬の背中を見て微笑した。
浅輪と朱璃は新藤と八田に駆け寄っていく。
浅「八田さん」
八「はい…」
浅「その無くなったスーツケースの特徴って分かりますか?」
八「あぁ…。シルバーの大型のスーツケースです。持ち手に狼のマスコットが付いてるんですけど…。…見つかったんですか?」
浅「ちょっと、事情聞かせてもらえますか?」
浅輪の真剣な眼差しに、八田は動揺しているようだった。
浅輪、新藤、朱璃は八田に事情を聞く為警視庁に八田と共に戻り、取調室で柴山里美が殺された事を報せた。
八「里美が殺された?」
新「えぇ。あなたの元奥さんですよね」
新藤の問いに八田は口を噤む。
浅「電話が来たと言ってましたよね?どんな話を?」
八「昨日の夕方、急にかかってきて…」
八田によると前夜、里美から「話がある」と自宅に呼び出されたものの、彼女は留守で室内にはスーツケースだけが置いてあったという。
八「部屋に着いたのは10時過ぎだったんです。だけど電気が消えてて…里美も留守で…」
以前も、急な出張が決まった里美に頼まれて荷物をホテルまで運んだ経験があった八田は、まさか中に遺体が入っているとは思わず、気を利かせたつもりでスーツケースをホテルまで運ぶことにしたのだと話す。
しかし、あまりに重かったため道の脇に置いてタクシーを探しに行ったところ、その間にスーツケースが消えていた、と振り返る。
新「それって、おかしくないですか?そもそもなんで離婚した奥さんの家に勝手に入っちゃうんです?」
八田はまた、里美とは彼女の浮気が原因で別れたが、離婚後も友人のような関係が続いていたとも打ち明ける…。
新「本当ですか?何かトラブルがあったから離婚したんですよね?」
『ちょっと…』
浅「新藤…」
八田に問い詰めようとする新藤を浅輪と朱璃が咎める。
浅「すいません。…教えてもらえませんか?離婚の原因」
八「浮気ですよ。アイツの…」
八田の打ち明けに浅輪、新藤、朱璃はそれぞれ顔を見合せた。
浅「失礼ですが、相手の方は?」
浅輪と新藤と朱璃は、たまたま「目を離したすきにスーツケースを盗まれた」と主張する男性・八田義和に遭遇し、一緒に彼の荷物を探していた。
浅「この辺りですか?」
八「えぇ。あそこのカーブミラーの所に置いたんです」
浅「あぁ…。で、そのスーツケースが無くなっちゃったと…」
八「はい…」
浅輪の後ろを歩いていた新藤が浅輪の腕を掴み引き留める。
新「これって遺失物係の仕事じゃないですか?」
浅「警察の仕事に変わりないでしょ?」
新「わかりました…!」
浅輪に論破された新藤は返事をすると、八田を追い抜いて先にカーブミラーの所に向かう。浅輪はその光景に微笑を漏らした。
その時、浅輪のスマホが着信を報せ、彼はそれに応答する。
浅「はい、村瀬さん。どうしました?」
着信の相手は村瀬だった。浅輪と共に足を止めた朱璃は、浅輪の着信の相手を知り首を傾げる。
浅「えぇ?スーツケースの中に遺体…?」
『…!』
電話の相手、村瀬がいるのは造船所。その彼の目の前にはスーツケースの中に入れられた女性の遺体があった。その女性が入れられたスースケースにはバスケットボールを持つ狼のマスコットキャラクターのキーホルダーが付いている。
村「ああ。足立署からの応援要請で臨場してる現場だ。根回しが役に立ったな。すぐにうちに回してくれた」
浅【あぁ、それ流石っすね。で、状況は?】
村「ちょっと待ってろ」
そう言って行動に移そうとした村瀬の通話中のスマホを彼の元まで近寄っていた小宮山が奪い取る。
小「被害者は、柴山里美さん。雑誌の記者みたいね」
浅「それって、スーツケースの特徴分かりますか?」
浅輪は新藤に詳細を話している八田を横目に見る。朱璃も何か関係があるのかと疑問を持ち、浅輪と同様に八田を盗み見る。
小「大型の、シルバーのスーツケース。そして…えっ…!」
村「会社の勤務先には矢沢達を向かわせた。いいか、浅輪?これは俺らの事件だからな。必ず解決するぞ」
小宮山が他に知らせようとしていた内容を遮るように彼女から奪い返したスマホ越しに浅輪にそう話した村瀬は通話を切り、早速捜査に向かった。
小「…張り切っちゃって」
小宮山はそんな村瀬の背中を見て微笑した。
浅輪と朱璃は新藤と八田に駆け寄っていく。
浅「八田さん」
八「はい…」
浅「その無くなったスーツケースの特徴って分かりますか?」
八「あぁ…。シルバーの大型のスーツケースです。持ち手に狼のマスコットが付いてるんですけど…。…見つかったんですか?」
浅「ちょっと、事情聞かせてもらえますか?」
浅輪の真剣な眼差しに、八田は動揺しているようだった。
浅輪、新藤、朱璃は八田に事情を聞く為警視庁に八田と共に戻り、取調室で柴山里美が殺された事を報せた。
八「里美が殺された?」
新「えぇ。あなたの元奥さんですよね」
新藤の問いに八田は口を噤む。
浅「電話が来たと言ってましたよね?どんな話を?」
八「昨日の夕方、急にかかってきて…」
八田によると前夜、里美から「話がある」と自宅に呼び出されたものの、彼女は留守で室内にはスーツケースだけが置いてあったという。
八「部屋に着いたのは10時過ぎだったんです。だけど電気が消えてて…里美も留守で…」
以前も、急な出張が決まった里美に頼まれて荷物をホテルまで運んだ経験があった八田は、まさか中に遺体が入っているとは思わず、気を利かせたつもりでスーツケースをホテルまで運ぶことにしたのだと話す。
しかし、あまりに重かったため道の脇に置いてタクシーを探しに行ったところ、その間にスーツケースが消えていた、と振り返る。
新「それって、おかしくないですか?そもそもなんで離婚した奥さんの家に勝手に入っちゃうんです?」
八田はまた、里美とは彼女の浮気が原因で別れたが、離婚後も友人のような関係が続いていたとも打ち明ける…。
新「本当ですか?何かトラブルがあったから離婚したんですよね?」
『ちょっと…』
浅「新藤…」
八田に問い詰めようとする新藤を浅輪と朱璃が咎める。
浅「すいません。…教えてもらえませんか?離婚の原因」
八「浮気ですよ。アイツの…」
八田の打ち明けに浅輪、新藤、朱璃はそれぞれ顔を見合せた。
浅「失礼ですが、相手の方は?」