ユウビ百年祭
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「泥棒──!!
誰か捕まえてくれ──!!」
「へへっ
人が大勢集まってるって時にガードが甘い方が悪いんだヨ、バァーカ!!」
逃げる泥棒の前に1人の人物が立ち阻む。
「!
はっはァー!!邪魔邪魔!邪魔ぁ!!」
泥棒の男は空いている右掌に魔力を込め、魔法を発動し立ち阻む人物に向けてそれを放つ。
「どきな兄ちゃん!怪我するぜぇ!!」
ラ「あ?」
しかし、運が悪くその人物はラクサスだった。ラクサスは眉間に皺を寄せ、どこか不機嫌そうであった。
遡ること数日前。
ラ「ユウビ百年祭?」
ラクサスはギルドのカウンターでマスターボブから「ユウビ百年祭」について聞いていた。
ボ「青い天馬から北に向かうとハマナスの村があるんだけど、そこのユウビ神殿で百年に一度の特別な
ラ「それがどうした。くだらねぇ依頼は受けねぇぞ」
ボ「あら
〝ギルドでも有数の強い魔導士を!!〟って希望なんだけど…」
ボブの言葉にラクサスは反応を示す。
ボ「どう?興味あるんじゃない?」
ラ「……ふん。詳しく聞かせろ」
そして現在に戻り、ラクサスは雷を纏わせた右拳で泥棒の男を殴り伏せた。
ラ「つまらん」
そんなラクサスは不満げな表情をしていた。
ラ「強え魔導士寄こせっつーから手強い奴でもいるかと思いきや……
なんだァ?拍子抜けだぜ」
フ「流石ラクサス」
エバ「私達の出る幕はないって感じね」
苦言を漏らすラクサスにフリードは誇らしげに笑い、エバーグリーンは惚れ惚れといった様子を見せる。
ラ「……
(ヒ「体1つで場を収めてくれる……」
レン「そんな一夜さんだから」
イ「ボク等は安心できるのさ」
あれはきっと、あのオッサンが持つ強さだ。じゃあオレが家族にくれてやれる
強え奴相手にしてりゃあ少しは答えも見えてくるかと思ったが…これなら天馬の奴らにでも譲りゃあよかっ…)」
「すごーい!!」
ラクサスの思考を遮るように女の声が突如聞こえてくる。
「やっぱりお強いんですねぇ!!魔導士ギルドに依頼して大正解でした!!」
ラ「いや、誰だテメェ」
「え?あ!
申し遅れました!私、ヴァイセって言います!このたび百年祭の神官を努めさせていただきます!」
フ「神官!?君が!?」
エバ「随分と若いわね……」
ヴ「頑張りましたぁ……
ラクサス様…があなたですよね?レイナ様…があなたですね?そちらのお三方は?それに猫さんは?」
フ「!」
ビ「俺達は雷神衆!」
エバ「ラクサスの親衛隊よ。ヨロシク♡」
ヴ「ファンの方ですかぁ!」
フ「違う!!!」
カリ「私はレイナの相棒よ」
ラ「神官の姉ちゃんよぉ」
ヴ「!」
ラ「まさか本気で盗っ人の相手をさせる為に呼んだんじゃあねぇよな?」
ラクサスは眼孔を鋭くする。
ラ「〝ギルドでも有数の強い魔導士〟の指定。この依頼の真意は何だ?」
ラクサスの問いに雷神衆もレイナとカリンもヴァイセの答えを待つ。
ヴ「そうですね。申し分のない実力です!どうぞこちらへ」
ヴァイセの案内で一同は村の中央部へと進む。
雷神衆「でかっ」
6人の前には浮いた巨大な物体。雷神衆はその大きさに圧倒される。ラクサス、レイナ、カリンも声はあげなかったが、少なからず圧倒されていた。
エバ「何これ、浮いてるの?」
ビ「ずいぶん禍々しいオブジェだな」
ヴ「
ビ「鏡ィ!?」
鏡だとは思っていなかったビックスローは驚きの声を上げる。
ヴ「この大鏡こそ、ユウビ百年祭成功の鍵をになう、重要な古代鏡なのです」
ビ「古代鏡…百年前の遺産か」
ヴ「はい」
エバ「トレジャーハンターなんかが好きそうね」
フ「つまりこの鏡を狙ってくるであろう輩を討伐し、鏡を守ることが我々への依頼ということか」
ヴ「そうですね。…いえ、
皆様にはこの夕断鏡を破壊していただきたいのです」
ビ「何ィ!?」
ヴァイセの依頼内容に6人は驚愕した。