グレイVSルーファス

グ「いくぞ、仮面野郎！！」

グレイはいつものように構え、魔法を発動させる。ルーファスは開いていた本を閉じる。

グ「アイスメイク…氷創騎兵（フリーズランサー）！！！！」

グレイから無数の氷の矢が放たれる。ルーファスはそれを避ける。

ﾙｰ「記憶」
グ「逃がすかよ！！！
氷撃の鎚（アイスインパクト）！！！！」

そしてグレイの後ろに大きな氷の鎚が現れ、ルーファスに向かっていく。そして再びそれをルーファスは避ける。

ﾙｰ「記憶」
グ「何をもごもご言ってやがる」
ﾙｰ「記憶は武器になる。私は｢見た事のある魔法｣を記憶し、その記憶を元に新たな魔法を造形できる」
グ「何だそりゃ」
ﾙｰ「君の記憶｢氷｣の魔法、オルガの記憶｢雷｣の魔法」
グ「オルガ…？」
ﾙｰ「憶えている
記憶造形（メモリーメイク） 凍エル黒雷ノ剣！！！！」

グレイはルーファスの記憶造形によって作られた氷と雷の攻撃を受けてしまう。
その後もグレイは一方的に攻撃を受け続けていた。

ﾙｰ「この戦いは私が君に詩（うた）う、鎮魂歌（レクイエム）。記憶しておきたまえ。君は私に勝てない」

さらにルーファスの攻撃に押されるグレイだが、反撃し始める。しかし、再びルーファスが記憶の造形魔法で繰り出した古代魔法の重力に押しつぶされてしまうかと思ったが──

グ「…ったく、冗談じゃねぇ…」

グレイは立ち上がろうと腕に力を入れ、立ち上がる。

ﾙｰ「！？
まだ動けるというのか？！」
グ「負けるかっての。
(造形魔法は自由の魔法。そうだよな、ウル？
それに、オレの記憶…
ウル、あんたの魔法で勝ち取った戦いとそこで得たもの。そこで感じた想い…
ナ「おいグレイ！チンタラもたついてんじゃねえよ！さっさと片付けてこいっつーの！！」)
うるせぇな、今やるとこだっつーの！！」

グレイはルーファスに攻撃をする。ルーファスはそれを避ける。

ﾙｰ「もっと痛めつけてほしいと見える」
グ「もう十分味わったっつんだよ！！
記憶造形（メモリーメイク）、大したもんだぜ。だがな、こっちも記憶ってもんがでけぇ力になるんだよ」
ﾙｰ「面白い事を言う。君が何を記憶していると？」
グ「てめぇにはわかんねえだろうがな、受けた痛みも、負けた悔しさも、勝った喜びも、全部だ。この体と拳と、頭に叩き込んである。
それが次の戦いの力になる。今までの戦い全てが、記憶が、オレの力の全てだ！！
お前をぶちのめす力が俺の記憶だ！！」

するとグレイは上の服を脱ぎ、上半身裸になる。

チ〈脱いだ、脱いだ！！！脱いだ───！！！〉

ﾙｰ「ユニークな理屈だ。だが不愉快だ。典型的だね。弱い犬ほどよく吠える。とかってね」
グ「お気に召さなかったか？知ったこっちゃねえけど…」
ﾙｰ「記憶するとは学ぶ事だ。感情を差し込むべきではない。君の記憶は感情ばかりだ。敬意がない」
グ「お前のその記憶がお前自身を滅ぼす」
ﾙｰ「何？」
グ「妖精の尻尾の紋章刻んでるからには、同じ相手に二度はやられねえ」
ﾙｰ「ほう
何か策でもあるのかい？」

グレイはいつものように構える。

グ「アイスメイク…」
ﾙｰ「記憶」
グ「限界突破（アンリミテッド）！！！！」
ﾙｰ「！これは…」

グレイはすごい勢いで造形していく。それはまるで氷の渦のようで、ルーファスはその光景に目を見開いて驚く。

ﾙｰ「なんという造形の速さだ！！」

グレイは再び造形の構えを摂る。

グ「覚えたかい？」

ﾛﾒ「そうか！！」
ｴﾙ「1度にこれだけの造形をすりゃあ……」

ﾙｰ「記憶が……おいつかない！！」

そして──

グ「一勢乱舞（いっせいらんぶ）！！！！」

グレイの造形されたたくさんの氷の剣がルーファスに放たれる。それにより、ルーファスがグレイの氷に包まれる。

ﾙｰ「しかし！！！氷属性だけなのが惜しい。私はその氷を滅する炎を憶えている。
記憶造形（メモリーメイク） 燃ユル大地ノ業（ごう）！！！！」