第三世代 滅竜魔導士

レ「ち…違う…」
ハ「さっきと全然…」
ﾛﾒ「ナツ兄…！」

スティングは向かってきたガジルとナツを投げ飛ばし、跳び上がる。

ス「白竜の…ホーリーブレス！！！！」

スティングは咆哮よりも広範囲にブレスを放つ。そのスティングの攻撃によって、闘技場の床が崩壊する。

チ〈あーっと！なんということでしょう！闘技場の床が……〉

マ「崩壊じゃと？！」
メ「凄まじいまでのブレスですね」
『まさか、ブレスであそこまでとはね…』

エ「なんという威力…」
グ「これが第三世代、滅竜魔導士の力なのかっ！！！？」

ナツとガジルは闘技場の下へと落ちていく。

ﾚ･ﾘ「ガジル！！」
ﾊ･ﾛﾒ「ナツ！！/ナツ兄！！」

チ〈戦いの場は闘技場の地下へと移るようですが、試合は続行されます！！！皆様は魔水晶映像（ラクリマビジョン）にてお楽しみください〉

スティングは落ちていく2人を追って下に降りる。

ス「まだまだこれからだぜっ！！！！」

ナツは崩壊し、落ちていく闘技場の床の瓦礫の上に降り立つ。

ナ「火竜の…劍角！！！！」

ナツは炎を纏って飛び上がり、スティングに攻撃する。

ガ「鉄竜の…咆哮！！！！」

ガジルもスティングの背後の至近距離からブレスを放つ。しかしスティングはそれをもろともせず、地に立っていた。

ス「白き竜（りゅう）の輝きは、万物を浄化せし。
ホーリーレイ！！！！」

ナツとガジルに大量の光の帯が飛んでくる。

ガ「ぐああああ！！」
ナ「ああああぁぁ！！」

エ「光…！！？」

メ「〝聖〟属性の魔法…」

スティングは右手に白い光を纏わせナツに殴りかかる。ナツはそれをガードする。しかし──

ス「飛べよ」

ナツは勢いよくスティングに飛ばされる。

ﾄﾞﾛ「あのナツがガードしきれねえのかよっ！！」
ｼﾞｪｯﾄ「さっきまでのイケイケムードはどうしたんだよ！」

なおもナツとガジルの2人はドラゴンフォースを解放したスティングに押されている。

ﾚｸ「やっぱりスティング君は強いですね」
ﾌﾛ「フローもそーもう」

ス「(レクター、おまえとの約束だからな。オレは必ず勝つぜ！！！！)」

ス「またいじめられたのか、レクター」
ﾚｸ「だって……誰も信じてくれないんだ。スティング君が竜（ドラゴン）を倒したって！！僕はウソなんかついてないのに！！」
ス「わかってるよ。放っておきな、そんな奴等」
ﾚｸ「イヤだっ！！
あいつらスティング君の悪口言うんだ！」
ス「オレは気にしないよ」
ﾚｸ「僕は…僕は友達の悪口言われたらイヤだよっ！！！！」
ス「わかったよ！じゃあオレがおまえをウソつきじゃなくす」
ﾚｸ「え？」
ス「竜（ドラゴン）はもういねーかもだけど、火竜（サラマンダー）って奴がいるだろ？
いつかオレがそいつを倒す。みんなの見てる前でな。約束するよ」

ナツとガジルは倒れている。スティングは左手をあげる。

ス「(見ているか、レクター！！！！)」
ロ「時代は移りゆく」

ローグが歩いてくる。そして、スティングたちが戦っていた地下を見下ろす。

ロ「7年の月日がオレたちを真の滅竜魔導士へと成長させた。旧世代の時代は終わったんだ」
ス「ああ」