最終局面

三番隊舎を出た冬華は、2箇所で霊圧のぶつかり合いを感じた。

『…更木隊長はオレンジ髪の旅禍と戦闘中……。京楽隊長も旅禍の1人と戦闘中…。だが、これはそう時間はかからねぇな…』

それから数時間後に一護と更木の戦いは、かなりの傷を負いながらも一護の勝利で終わった。
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それからまた、かなりの時間が経過した。
十二番隊隊長・涅マユリは、滅却師（クインシー）・石田雨竜と戦い、敗北。石田は滅却師最終形態で戦った為、その代償として滅却師の能力を失った。
懺罪宮へと辿り着いた岩鷲と花太郎はルキアを牢から出すも、白哉がそこに現れ、始解をした白哉に岩鷲はやられ、倒れた。その後に一護が来るも、更木との戦いでかなりの傷を負ったため、四楓院夜一により強制的に去り、ルキアはまた懺罪宮に入れられ、岩鷲と花太郎は牢に入れられた。
連れ戻された一護は夜一に言われ3日間、卍解の修行をした。そして、同じく卍解の修行をして卍解を会得した恋次は白哉に挑むも、白哉の卍解には到底適わず、敗北した。
そして今は、処刑を止めた八番隊隊長・京楽春水と十三番隊隊長・浮竹十四郎が一番隊隊長及び護廷十三隊総隊長・山本元柳斎重國と、二番隊隊長・砕蜂（ソイフォン）は前の隠密機動総司令官及び第一部隊｢刑軍｣総括軍団長である夜一と、そして、一護は白哉とそれぞれ、様々な理由で戦っていた。
一方、四番隊隊長・卯ノ花烈は、一護の打撃を受け気絶している自身の副官、四番隊副隊長・虎徹勇音を連れて、彼女の斬魄刀｢肉雫唼（みなづき）｣で移動していた。

勇「…ん…」

勇音が目を覚ます。

卯「気が付きましたか、勇音」
勇「卯ノ花隊長…！私…」
卯「静かに。あなたは一番優しく衝（つ）かれたようですがまだあまり、動かないようになさい
降りましょう、肉雫唼」

卯ノ花がそう言うと、エイのような生物─肉雫唼は四番隊舎前に降りた。そこに四番隊の隊士数名が駆け寄ってくる。

隊士「御怪我はありませんか！卯ノ花隊長！！虎徹副隊長！！」
卯「ええ
皆を出して戻りなさい『肉雫唼』」

卯ノ花がそう言うと、肉雫唼は双極の丘で倒れた者達を口から出し、卯ノ花の持っていた鞘に戻った。

卯「皆（みな）、大した傷ではありません。肉雫唼の腹で大方回復してる筈です。
目覚めるまで近場の第十六救護詰所で休ませてあげて下さい」
女隊士「はい！」
勇「…なんて霊圧…あそこにまだ誰か…？」

勇音は遠くにある双極の丘を見ながら問う。卯ノ花はそれに答えた。

卯「先程の旅禍と朽木隊長が戦いを」
勇「！！」

勇音は卯ノ花を見る。

卯「他の隊長達も皆（みな）、それぞれ戦いに。とても我々だけでは止め切れません…」

卯ノ花はそこまで言うと隊舎に背を向け、隊舎とは反対方向に歩き始めた。

卯「ついておいでなさい、勇音
少し、向かいたい処（ところ）があります」

卯ノ花と勇音はある場所へと向かう為、歩き出した。