市丸の迷い

その頃の冬華も一護と剣八が対峙したことを霊圧で感知していた。

『(ついに更木隊長と対峙したか…。だが、それより今はあれを確かめねぇとな……)』

冬華はあることを確かめるためにある場所へと向かっていた。そしてほぼ同じ頃、五番隊詰所・特別拘禁牢へと入れられている雛森に藍染の部屋にあった文（ふみ）を乱菊が渡した。その文に何が書いてあるのかも知らずに───
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そして同じ頃、冬華もある人物に気になっていたことを聞く為目的の場所を訪れていた。冬華は目の前の扉をノックする。

『十番隊第三席・日番谷冬華です。市丸隊長、いらっしゃいますか？』

冬華が訪れたのは、三番隊のギンのもとだった。

ギ「おるよ。入って来てもええよ」
『失礼します』

扉の向こうからギンの声が聞こえ、ギンの言葉に従って冬華は断りを入れて部屋の中へ入った。

ギ「君が来るのは珍しいなァ。どうしたん？」
『はい…。単刀直入に聞いてもいいですか？』
ギ「ええよ」

冬華は早速聞きたかったことをギンに問いかけた。

『市丸隊長、何かに悩んでるか迷ってるんですか？』
ギ「！…どうして、ボクが悩んでるか迷ってると思ったん？」
『私は、霊圧の感知と探知が得意で…特に感知に関してはほんの微量な、隠しきれていない霊圧も感知することが私にはできます。市丸隊長の霊圧には迷いが感じられました…。勿論、私にしか判（わか）らないくらいの乱れです。……違っていたら申し訳ないですけど…』
ギ「…そうやね…。君にやったら話してもええかな。けれどその為には、外から聞こえへんように結界を張らなきゃいけへんけど…」
『私が張りますよ。私なら霊圧探知にかからない結界を張ることができるので』

冬華は部屋の中に外から聞こえないように、霊圧探知にかからない結界を張る。結界を張り終えたあとギンは、これまであった事の真実とこれから起きる事や自分の目的などを全て、冬華に話した。
ギンの話を全て聞いた冬華は、その後、ギンにとある策を提案した。それを実行するにあたって、これから先のギンの運命が変わることになる。