黒幕の正体

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伝信

藍「『完全催眠』は五感全てを支配し、1つの対象の姿・形・質量・感触・匂いに至るまで、全てを〝敵〟に誤認させることができる
つまり、蝿を竜に見せることも、沼地を花畑に見せることも可能だ。そしてその発動条件は、敵に鏡花水月の解放の瞬間を見せること
1度でもそれを目にした者は、その瞬間から完全催眠に堕ち、以降、僕が鏡花水月の解放をするたび、完全催眠の虜となる」
卯「1度でも…目に…」

卯ノ花はそう呟いたあと、何かに気づいたような反応を見せる。

藍「…気付いた様だね
そう、1度でも目にすれば術に堕ちるということは、目の見えぬ者は術に堕ちないということだ。…つまり、最初から
東仙要は僕の部下だ」

その頃、双極の丘から逃げてきた恋次と彼に抱えられたルキアの2人の前には、九番隊隊長・東仙要がいた。

恋「…と…東仙隊長…!?なんで…こんな処に…」

東仙は何も言わずに、白布─千反白蛇を出した。それは一瞬にして3人を囲い、渦巻く。

恋「な……!?何だよこりゃ…!?」
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同じく、藍染達も市丸が懐から出した千反白蛇が藍染とギンの2人を囲い、渦巻く。

ウ・イサ「!」
藍「…最後に誉めておこうか
検査の為に最も長く手を触れたからとはいえ、完全催眠下にありながら僕の死体にわずかでも違和感を感じたことは見事だった、卯ノ花隊長
さようなら。君達とはもう会う事もあるまい」
勇「待て…!」

勇音は腰の左側に帯刀した自身の斬魄刀「凍雲いてぐも」を鞘から抜き、藍染達のほうへと駆けていく。
だが、間に合わず、藍染とギンはその場から一瞬にして消え去った。
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恋「げほっ、げほっ
な…何だってんだ一体────…
ここは…双極の丘──…?」

恋次とルキアは、東仙により、双極の丘へと戻ってきてしまっていた。

?「ようこそ、阿散井くん」

恋次が声のした方を振り向くと、そこには先程までは清浄塔居林にいた藍染とギンがいた。

恋「…あ……藍染隊長…!?」
藍「朽木ルキアを置いて退がり給え」
恋「…あ…、 …藍染隊長…!?なんで生きて…
…いや、それより今…何て…!?」

恋次は藍染が突然現れたことより、藍染が生きている事に驚いていた。そして、藍染に聞き返す。

藍「…妙だな
聞こえていない筈はないだろう?
『朽木ルキアを置いて退がれ』と言ったんだ。…阿散井くん」

藍染達が去った後の清浄塔居林では、勇音が鬼道を展開していた。

勇「南の心臓 北の瞳 西の指先 東のきびす
風持ちて集い 雨払いて散れ
縛道の五十八『掴趾追雀かくしついじゃく』!

…31…64…83…97 転送先を捕捉しました!
東 三百三十二、北 千五百六十六!
………………
…双極です…!」
卯「…解りました
では、すぐに全ての隊長・副隊長の位置を捜索・捕捉して伝信してください。わたくし達が知った藍染惣右介の全てとその行き先を」
勇「はい」
卯「…そして同じ伝信を…あの旅禍達にもね」
勇「……………
わかりました!」

卯ノ花は冬獅郎と雛森の倒れているところへ移動しながら、勇音に告げた。そして、卯ノ花は肉雫唼を鞘から抜きながら言った。

卯「…任せましたよ
わたくしはこれから日番谷隊長と雛森副隊長の救命措置に入ります」

勇音は鬼道発動の準備をし、詠唱を唱える。

勇「黒白こくびゃくあみ
二十二の橋梁 六十六の冠帯
足跡そくせき・遠雷・尖峰・回地
夜伏やふく・雲海・蒼い隊列
大円に満ちて 天をはし
縛道の七十七『天挺空羅てんていくうら』!

───…
捕捉………成功…!」

勇音は各隊長・副隊長、一護達の霊圧を捕捉すると話し始める。

勇「護廷十三隊各隊長及び副隊長・副隊長代理各位、そして旅禍の皆さん。こちらは、四番隊副隊長・虎徹勇音です
緊急です。これは四番隊隊長・卯ノ花烈とわたくし、虎徹勇音よりの緊急伝信です
これからお伝えすることは、全て真実です」

勇音は、清浄塔居林にてあった出来事全てを、天挺空羅で皆に伝信した。
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